Salesforceは、同社のイベント「Salesforce Connections」にて、顧客関係管理(CRM)プラットフォーム「Salesforce Customer 360」の刷新を発表した。
新たに発表されたCustomer 360では、マーケティング、Eコマース、カスタマーサービスのデータをひとつのプラットフォーム上で連携させることが可能。企業があらゆるインタラクションを結び付け、自動化やパーソナライズを実現することで、企業の生産性・効率性の向上や顧客との信頼関係構築に寄与する。
Salesforce デジタルエクスペリエンス担当 エグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー リディアニ・ジョーンズ氏のコメント
マーケティング、Eコマース、カスタマーサービスにわたるデータをひとつに統合し、店舗、メール、ソーシャルメディアなど、あらゆるチャネルで真につながった顧客体験を提供したいと考える企業が増えています。本日発表したイノベーションにより、企業は自動化の力を活用し、生産性の向上と顧客との信頼関係の構築といった最も重要なことに集中できるようになります。
機能情報
Marketing Cloud
企業がデータから顧客価値を解き明かすことを支援。あらゆるインタラクションから人間性を読み解くことを容易にし、マーケターの生産性・効率性を向上させる。
- Triggered Campaign Messages
- Digital Command Center for Slack
SlackをDigital HQ(会社を動かすデジタル中枢)として使用することで、ひとつのデジタルコマンドセンターからMarketing CloudとCommerce Cloud全体のアクティビティとパフォーマンスを監視。収益損失・オプトアウト増加を回避し、重大な影響を及ぼす前にマーケティング担当者が問題を特定・解決できるようになり、生産性の向上が期待できる。
- Google Ads and Salesforce Customer Data Platform
ファーストパーティデータを統合された顧客プロファイルに自動的に接続することで、Google Adsでのマーケティングキャンペーンをより効率的に計画・実施・最適化できる。将来的にはセグメントレベルのインサイトをCustomer Data Platformのインターフェースに取り込むことが可能。
- Intelligence Ecommerce Marketing Insights App
企業のコマース・マーケティングのデータ・KPIを単一のプラットフォーム上で統合し、実用的なインサイトを備えた対話型のダッシュボードを生成する。
- Intelligence Connector for B2C Commerce Cloud
注文と製品データを結合し、製品・収益・販売のパフォーマンスに関するインサイトを長期にわたって提供。データの統合を自動化し、チャネル・キャンペーン・製品全体のROIを高めるためにはどこに費用を割くべきか把握できるようになる。
- マーケティングとコマースに関する新しいAppExchangeパートナー
エンタープライズクラウドマーケットプレイス「Salesforce AppExchange」において、Customer Data PlatformとCommerce Cloudとのパートナーシップを発表。効率性の向上、パーソナライズされた体験の提供、信頼できる顧客関係の構築に向けたSalesforceパートナーエコシステム の力を拡張する。
Commerce Cloud
顧客とのすべての接点を収益性の高いものに変え、デジタルコマースに新しいアプローチを提供する。
- Social Integration for Commerce Cloud
自社のコマースサイトにリダイレクトするTikTok広告を作成できる。商品フィードの作成と自動化、オーディエンスのセグメント化、広告の公開、新しいオーディエンスの発見とターゲティングが可能に。
- Commerce Marketplace
Commerce Cloud 上でマーケットプレイス ソリューションを作成・管理・拡張。他社の製品でカタログの種類を広げ、新しいチャネルやバイヤーにリーチできる。顧客の購入品数の増加に加え、ベンダーからのコミッションや会員加入料などの新しい収益源を促進することが可能。
- NFT Cloud
NFT Cloud パイロット版により、顧客体験を Web3 環境に拡張できる。非代替性トークン(NFT)をSalesforce Customer 360 Platform上で直接作成・管理・販売し、顧客データを接続して、顧客のフィジカルとデジタルの世界を横断的に360度見渡すことが可能。
- Commerce for Customer Service
チャネル間の注文履歴をすべて把握し、他の部門に転送することなく返品・交換・プロモーションの発行・注文の完了を行うことができる新機能により、企業のカスタマーサービス部門をプロフィットセンターへと転換する。チャットボットなどのデジタルエンゲージメント機能により、ロイヤリティを向上させる。
- Seamless Commerce
Eコマース・注文管理・パートナーサービスによりサポートされた決済のオールインワンソリューションにより、時間とコストの削減が期待できる。