マツリカが全国の営業職・経営者層500名を対象に「日本の営業組織に関する実態調査」を実施し、調査結果を「Japan Sales Report 2021」として公開した。
営業組織の課題「取り組めていない」が半数以上
営業課題解決に向けた取り組み状況を尋ねると、「予定はあるが、まだ具体化していない」が32%で、「保留∕断念」の22.9%を合わせると計54.9%が営業組織の課題解決に取り組めていない様子が明らかに。具体的な「課題」の中身を尋ねると、「社内外コミュニケーション改善」は537ポイント、「戦略の見直し」は466ポイント、「とくになし」は615ポイントであった。
業績向上企業は「業務量の逼迫」、悪化企業は「顧客と連絡が取りづらい」
業績が向上した企業(以下業績up群)と業績が悪化した企業(以下業績down群)が抱える営業活動の課題を比較すると、業績up群では「業務量が逼迫している」が24.5%と最多。他方で、業績down群での最多回答は「顧客との連絡が取りづらくなった∕顧客の状況把握が難しくなった」で27.6%であった。加えて、「競合企業との競争環境が激化した」という選択肢でも回答差が見受けられる結果に。
営業マネジメントへの課題「モチベーション維持」が最多
営業マネジメントにまつわる課題を比較すると、業績up群・業績down群の双方で「モチベーション維持」への課題感が共通していた。
「必要な情報が取得しづらい」業績up群・業績down群で約2.5倍の差異
社内業務における課題を尋ねると、「必要な情報(データ)が取得しづらい」と回答した業績up群は6.9%、業績down群は17.1%と約2.5倍の差が見受けられた。
業績up群ほどSales Techを活用
現在使用しているSales Techツールを尋ねる設問では、業績に関係なく「ウェブ会議ツール」の導入が3割超え。一方、ツールを問わず業績up群が業績down群より活用が進んでいる様子がうかがえる結果に。なお、「とくになし」と回答した業績down群は4割弱であった。
「実行力の差」の差は20%以上
業績up群と業績down群の「課題解決に向けた取り組み状況」を参照すると、業績up群においては「実行済み∕実行中」が35.3%、「計画中∕プロジェクト化済み」27.9%で、業績down群においては「実行済み∕実行中」が23.5%、「計画中∕プロジェクト化済み」18.8%と言う結果になり、双方の数値を合算すると業績が向上した企業と悪化した企業では「実行力の差」に20%以上の差がある様子が明らかに。
調査概要
- 対象:日系企業に勤める営業担当者・経営者層・営業マネージャー500名
- 調査期間:2021年12月10日~13日