HubSpotは、同社が提供するCRMプラットフォーム 5つめの「Hub(製品群)」となる「Operations Hub」の提供開始を発表した。同サービスは、業種にかかわらず企業の事業運営の基盤となる「オペレーション業務」のあり方を変革し、オペレーション業務担当者が事業成長を中核的な立場で推進できるよう支援することを目的として開発された。
テクノロジー革新にともなって、マーケティング、営業、カスタマーサービスなど顧客と接する現場部門へのテクノロジー導入が進み、アメリカでは各部門の業務オペレーション構築やそれに合わせたツールの整備、レポート作成などを担う「セールスオペレーション」や「マーケティングオペレーション」などの部門も設置され始めている。しかしHubSpotは、現状のオペレーション機能のあり方には大きくふたつの課題――ひとつは、日本、アメリカともにオペレーション部門が「ITツールの設定担当」「レポートツールに問題が生じた際に対処する機能」などの後方支援の位置付けになっており、顧客との接点を持てていないこと。そして、現状のオペレーション部門が「営業」や「マーケティング」などの個別部門に紐付いて完結しがちである、という2点を指摘し、これらが質の高い顧客体験の提供を妨げている点に着目した。
こうした課題を解決する手段のひとつとして提供が開始されるのが、HubSpot CRMプラットフォームの新製品「Operations Hub」。オペレーション業務にかかわるビジネスパーソンが「顧客体験における摩擦の発生」を能動的に防止できるよう支援する。
主な機能
高度なデータ同期を簡易化
サードパーティーの連携ツールを利用せずとも、ビジネスアプリ間で安定的な連携を実現。Operations HubによってSaaSアプリケーションとの双方向データ同期が行われるため、新しいツールが追加された場合においても、常に顧客データが最新の状態に維持され、整合性が確保される。
変わり続ける顧客ニーズに合わせて業務プロセスを変更
「プログラマブルオートメーション」機能を活用することで、「リード割り当て」「営業担当者の担当地域の管理」「営業チームからカスタマーサービスチームへの受注顧客情報の引き渡し」「契約の更新業務」など、広範なビジネスプロセスの自動化に対応。HubSpotのワークフローを活用して、JavaScriptによるカスタムアクションをAWSのLambdaテクノロジー経由で起動することも可能に。
部門を超えて顧客データの整合性を確保
CRM上に登録されている日付の入力形式やローマ字の大文字・小文字の表記統一など、データベース上における重要なデータポイントを自社ルールに合わせて自動更新するワークフローを作成することができる。これにより、顧客と接する各部門の担当者が常に最新・正確、かつ単一の情報を参照することが可能に。
リスト、レポート、ワークフローの上限引き上げ
HubSpot CRMプラットフォームに加えてOperations Hubを導入することで、リスト、レポート、ワークフローの利用上限が引き上げられる。これにより、ユーザーは事業の成長に合わせたテクノロジー拡張を実現することができる。