レジェンダ・コーポレーションは、緊急事態宣言以降、就業環境が大きく変化した実態をとらえるべく、20代~30代前半の若手社会人841人を対象に現在の就業環境やコミュニケーションに関するアンケートを実施した。在宅勤務が業務進行上問題がないことが確立されつつある一方で、業務外におけるつながりの希薄化が浮き彫りになった。
調査結果サマリー
緊急事態宣言時は約7割が在宅勤務を行っていたが、現在は約5割まで減少。現在も在宅勤務を行っている社会人407名のうち7割が、業務上でのコミュニケーションにストレスがなく働いていることが明らかになった。一方で対面時に発生していた社員間での雑談がなくなり、エンゲージメント醸成に影がみられた。また、チーム外のコミュニケーションをとる頻度に関して、「ほぼない」と回答した人は約4割に。
在宅勤務は業務遂行に支障は出ていないものの、雑談不足やチーム外コミュニケーションの減少により、人間関係や帰属意識を醸成する機会が失われつつある現状が浮き彫りとなった。
緊急事態宣言時と現在の勤務状況比較
緊急事態宣言時と現在の在宅勤務状況について尋ねると、緊急事態宣言時では68.1%が在宅勤務(週1~2回含む)を行っていたが、現在も在宅勤務を行っていると回答したのは48.3%という結果に。「フルタイムで在宅勤務」、「週3~4日で在宅勤務」の比率が下がり、多くが通常勤務に移行したことがうかがえる。
テレワーカーの7割がコミュニケーションにストレスなく勤務
コミュニケーションの頻度は45.2%が「1日複数回」
在宅勤務を継続して行っている407名にチーム内での電話やWEB通話の頻度を尋ねると、勤務時におけるチーム内メンバーとの会話は「1日複数回とっている」が45.2%という結果に。
コミュニケーションの量については「丁度良い」が7割前後
コミュニケーション量に関する設問では、頻度にかかわらず「丁度良い」と答えた人が7割前後に上った。「丁度良い」と感じた理由には、業務上必要最小限のコミュニケーションになったことで、業務が円滑になったという意見が多く挙げられた。一方、「不足している」という回答には、「業務上支障はないけれど、ちょっとした相談や雑談などの会話がしづらくなった」「さみしい」といった意見が多く寄せられ、在宅勤務特有の新たな問題がうかがえる。
チーム外のコミュニケーションは低い数値に
チーム外とのコミュニケーションに関して尋ねると、1日に複数回連絡をとる人の割合は17.0%まで減少した。加えて、「基本的に会話による連絡をとらない」という回答は36.6%に上り、業務を遂行する上で必要のない連絡や会話を行わない傾向が顕著となっている。業務外のコミュニケーション頻度の減少と比例して、チーム外の横のつながりも関わりが減少し、会社への帰属意識が希薄化が浮き彫りとなった。
調査概要
- 調査期間:2020年8月26日~31日
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:20代~30代前半の社会人
- 有効回答数:841名