クラウド型決算プラットフォーム「BlackLine」を提供するブラックライン株式会社は、2021年3月までに日本企業の「リモート決算」実現を目指し、国内のITソリューション・サービス提供企業10社1団体と「リモート決算推進共同宣言」を発表した。
今後、ブラックラインを中心に日本企業の経理部門のDXを推進するための協業を拡大していく予定。また、同取り組みの一環として各協業企業と決算タスクアセスメントの提供や、電子化・リモート決算を実現する連携ソリューションなどの支援サービスを提供していくという。
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに多くの企業がリモートワークに移行するなか、3月決算が多い日本企業では、決算業務のために経理部門担当者が出社を余儀なくされる状況が相次いでいた(日本CFO協会による「新型コロナウイルスによる経理財務業務への影響に関する調査」)。また、リモートワークでの決算業務がスムーズに行えず、決算発表の遅延を発表するケースも散見された。
その原因として、いまだに根強く残る紙やハンコの必要な承認フロー、個人のExcelファイルを使った属人的な業務プロセス、対面でのコミュニケーションを前提としたタスク管理方法などアナログ業務に潜む課題が浮き彫りになっている。
リモートワークで決算業務を完結させる「リモート決算」を実現するには、電子帳簿保存法への対応、電子承認、リアルタイムな決算タスクの可視化と進捗管理、外部の監査法人とのリモートでのコミュニケーションなどの対応が必要となる。さらには、決算業務はミスのない正確な財務情報の作成と開示を遅滞なく行うことが求められ、それらのすべてを1社のソリューションでカバーすることは難しいのが実情だという。
そこでブラックラインが中心となり、2021年3月の「リモート決算」実現に賛同する10社1団体と共同で同取り組みを実施することとなった。
同取り組みは「2021年3月のリモート決算」を実現するために、導入にかかる時間などを考慮し、2020年9月にリモート決算導入準備をスタートすることを推奨。これにより12月の第三四半期にはリモート決算を試験的に導入したうえで、3月の本決算に臨むことを目指す。また、実現に向けたサポートのため、ブラックラインは参画企業とリモート決算を支援する連携ソリューション、サービスの提供を開始する。
リモート決算推進共同宣言
- 2021年3月のリモート決算を実現するために早期のリモート決算導入の取り組み開始を推奨
- 協業企業とリモート決算実現のための支援サービス、連携ソリューションを提供
- すべての日本企業の経理部門のDXの推進のために尽力する
2020年8月26日、27日に開催するブラックライン主催の年次カンファレンスイベント「BeyondTheBlack TOKYO 2020」では、「リモート決算から始める企業変革」をテーマに、多くのユーザー企業の事例講演、パートナーのセッション、また有識者からの特別講演・パネルティスカッションを交えたオンラインコンテンツを通して情報発信していくという。