ゾーホージャパンは、AI機能「Zia(ジア)」を活用し予測と生産性の向上をはかる「Zia予測設定」や「Ziaによるレコメンドと割り当ての最適化」をはじめとした、21の新機能を追加した「Zoho CRM 2020」アップデートを発表した。
Ziaは、最先端のディープラーニング、マシンラーニングのアルゴリズムを採用したAI機能で、人間の能力では不可能な業務、人間が手をかけきれない業務の処理を可能にするもの。膨大なデータを瞬時に分析し、販売成績の向上につながる情報を営業担当者へ提示し、営業効率をあげ、ビジネスにおけるさまざまな課題の解決をサポートする。
また、今回のアップデートでは、Ziaを活用した新機能のほかに、「顧客分析」、「顧客体験」、「顧客理解」を促進し、ユーザーのビジネスを加速させるさまざまな新機能がリリースされた。
なお、Zoho CRM 2020のアップデートは、すでにZoho CRMを利用しているユーザーへ自動的に適用される。
同ソリューションの主な特徴、機能は次のとおり。
顧客分析
顧客セグメンテーション
- RFM分析(最新の購入日、頻度、購入金額のみっつの指標により顧客をランク付けする手法)で顧客をセグメント。
- コンバージョン率の向上を実現するため、より絞ったターゲティング施策を実施。
- 顧客の関心を育成し、アップセルおよびクロスセルの機会を見極める。
ウェブフォームの分析と検証
- ウェブフォームから獲得された見込み客の情報獲得経路、フォームの離脱などの統計を基にフォームを分析。
- ウェブフォームの効果をグラフによって視覚的に提示。
- トラフィックやテスト期間など、パラメーターを制御し、高度なA/Bテストが実施可能。
マーケティング・アトリビューション
- 営業とマーケティングのデータを組み合わせて分析し、ROIの高いマーケティング施策を見極める。
- 営業プロセスの各ステージでもっとも効果的なマーケティング施策を特定。
- 成果の高い施策に集中することで、顧客へ効率的なアプローチを実施可能。
コホート分析と象限分析
- 営業、マーケティングに関するデータを一定期間分析し、傾向を可視化。
- 一定期間以上の顧客継続率、四半期ごとの商談化率の傾向など、さまざまな指標を可視化。
- 象限分析を利用して情報をマトリクスに整理することで、営業データの潜在的な傾向を視覚化。
アナリティクスモバイルアプリ
- Zoho CRM Analyticsアプリを利用し、モバイル端末からCRMのダッシュボードにアクセス可能。
- リアルタイムのダッシュボードに常に更新され、いつでも必要な営業指標を確認可能。
- すべてのダッシュボードはインタラクティブに形成されており、選択したパラメーターに基づきレポートを表示可能。
顧客体験
コマンドセンター
- 顧客との初回コンタクトから購入、アフターフォローに至るまで、パーソナライズされたジャーニーマップを作成し、顧客を誘導する。
- タブ間での複雑なビジネスフローを設定したり、必要に応じて外部アプリケーションと連携したりすることができる。
- 設定したカスタマージャーニーを監視し、各プロセスのボトルネックや停滞の原因を判別可能。
顧客理解
Zia予測設定
- あらゆるタブに予測項目を設置し、Ziaが自動で情報を記載。
- 予測モデルを調整し、Ziaの予測精度を向上。
- 予測に基づき、営業プロセスを改善。
Ziaによるレコメンドと割り当ての最適化
- データを基に、商談化率、商談金額の向上に役立つレコメンド情報を提示。
- 担当者の対応状況、傾向に基づき、見込み客を最適な担当者に自動で割り当てる。
- 見込み客が興味を持ちそうな関連商品や関連サービスを特定し、提示。
その他の新機能
ウィザード
- データの作成ページを複数にわけることで、複雑なデータの入力作業をシンプルにする。
- 入力項目の少ないフォームを提示することで、営業担当者が効率的にデータを登録できるようにする。
- ステージごとのデータ登録アクションを自動化。
複数のパイプライン管理
- 商品や地域などの条件に応じて、営業プロセスを管理可能。
- パイプラインごとに商談のステージをカスタマイズ可能。
- パイプラインごとにパフォーマンスレポートを提供する。
レビュープロセス
- CRMにデータを登録する際にレビューと承認を求めることで、データの正確性を確保します。
- レビュープロセスを作成し、メンバーをレビュー担当者として割り当てる。
- レビュー担当者は、データの承認または却下の際にコメントや却下の理由を追加できる。
サービスと予約の管理(※同機能は2020年中に段階的に提供予定)
- 自社が提供するサービスの管理に特化したタブで、よりスムーズな顧客へのサービス提供を実現。
- サービスカタログの作成と管理が可能。
- 予約、請求書、ジョブカードなど、すべての活動と情報を関連付けて管理できる。
通話のカスタマイズ(※同機能は2020年中に段階的に提供予定)
- すべての通話の詳細情報を記録。
- すべての発着信時に登録するカスタム項目を追加し、通話の目的とその後の結果などを追跡できるようにする。
- 必要に応じたフォローアップコールの調整が可能。
通話とメールのワークフロー(※同機能は2020年中に段階的に提供予定)
- 詳細なトリガー条件を指定し、より柔軟なワークフローを設定可能。
- 不在着信の通知、通話の予定変更メールの自動化などを設定可能。
- 通知するメールや、フォローアップメールの送信などの条件を設定可能。
ワークフローのサジェストと分析
- Ziaが傾向を学習し、ワークフローによる業務の自動化を提案。
- ビジネスに合わせてワークフローをさらにカスタマイズし、生産性を向上。
- プロセスごとに設定された処理の結果を測定し、ワークフローを最適化。
シグナルのカスタマイズ
- 顧客接点(タッチポイント)を網羅的に把握できる。
- ほかサービスを利用した顧客とのやり取り通知も受信可能。
- シグナルで受けた情報をよりわかりやすくなるよう表示をカスタマイズ。