三井住友海上火災保険は、12月上旬から、コールセンターでの自動車保険の手続き対応に、AIを活用した電話応対スクリプトの自動表示システム「オートコールスクリプトシステム」を導入する。
本システムは、IBMの業務上の意思決定管理ソリューションである「IBM Operational Decision Manager」、高度な日本語解析エンジンをもつ「IBM Watson Explorer」とAIテクノロジーである「Similarity Search(類似文書検索エンジン)」を採用している。
本システム導入により、自動車保険の契約内容変更手続きや新規契約手続き時に、オペレータの「聴取すべき項目」がパソコン画面に自動的に表示されるため、顧客を待たせずに丁寧な応対を行うことが可能となる。また、音声認識システムと連動し、発話内容から間違いやすい項目を自動選択できる機能も有しており、オペレータによる書類作成時の誤入力を防止する仕組みも構築した。
同社は2017年12月から、AIシステムを構築し、顧客からの問い合わせ対応に要する時間の短縮と回答内容の均質化を図ってきた。
一方、手続きを行うコールセンターでは、オペレータは100ページにもおよぶ冊子のコールスクリプトを見ながら、問い合わせ対応をしており、オペレータの教育に時間を要するだけでなく、応対中に顧客を待たせる傾向にあったという。
こうしたなか、本システムの導入を通じ、より迅速かつ高品質な手続き対応の実現に取り組むことに。今後は、自動車保険の契約内容変更手続き、新規契約手続きに加えて、火災保険の変更手続きにも対象を拡大していく予定。