経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する識学は、2025年5月9日から5月13日まで、20代から50代までのビジネスパーソンを対象にした「キャリアとビジョンに関する認識調査」を実施した。

成長機会の有無
「今の会社で自分は成長できていると感じますか」とたずねた。その結果、現在所属する会社において「成長できていると感じていない」人が57.0%という結果になり、過半数の人が現在の職場において成長を実感できていないと考えていることがわかった。
問:今の会社で自分は成長できていると感じますか。
- 非常に感じる→5.2%
- やや感じる→37.8%
- あまり感じない→43.3%
- 全く感じない→13.7%
一方、成長を実感している人の理由としては、「できることが増えたから」が最多で44.9%。このことから、多くの人が「できなかったことができるようになったとき」に成長を実感することがわかる。
そして、「長く勤めたい会社」の条件に関する設問では、「福利厚生の充実」に次いで、「成長できる環境」があがった。従業員が職場においてキャリア形成していく過程において、成長できる環境を整備していくことが重要であることがわかった。
評価制度の明確化
評価に関する設問では、全世代において、「何で評価が決まっているか分からない」の回答が3割以上を占めた。
問:会社からの自分に対する評価はどのように決まっているとおもいますか(全世代合計)
- 何で評価が決まっているか分からない→36.7%
- 頑張ったうえで結果出せているかどうかで評価が決まる→26.1%
- 上司の好みで評価が決まる→15.5%
- 頑張っているかいないかは関係なく、結果が出ているかどうかで評価が決まる→14.1%
- 結果が出なくても頑張っているかどうかで評価が決まる→7.6%
この結果から、「自身がどういう評価をされているか分からない」ことが、成長を阻害する要因になっており、成長を実感しにくい環境を醸成する要素のひとつになっていると考えられる。
調査アンケート仕様
- 実施会社:識学
- 調査対象:全国の20歳~59歳の会社員
- 有効回答数:1,249名
- 調査期間:2025年5月9日~5月13日
- 調査方法:インターネット調査
※本調査では、小数点第2位を四捨五入している。そのため、数字の合計が100%とならない場合がある。
今回の調査は会社員1,249名を対象に実施し、主にキャリアや現在の職場環境について回答を得た。なお、性年代別の数はつぎのとおり。
- 20代:男性148人、女性147人、合計295人
- 30代:男性157人、女性159人、合計316人
- 40代:男性161人、女性160人、合計321人
- 50代:男性162人、女性155人、合計317人
