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いまこそ「展示会」が熱い!? BtoB営業も知っておきたい実践事例

スタートアップ企業は展示会をどう活用しているのか? 瀬川さんと富家さんに聞いてみました

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 前回はファベルカンパニーの月岡さんに展示会全般のお話をお聞きしました。今回はスタートアップ企業のおふたりに展示会出展の目的や、成果を出すためのTipsについて話していただきました。

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スタートアップが展示会に出展する理由・基準

森野(運営堂) 最近は多くのスタートアップ企業が展示会に参加していて、気になることが多いので、DIGGLEの瀬川さんとEVeMの富家さんにお話をうかがいたいと思います。事業内容と展示会出展の目的を教えていただけますか?

瀬川(DIGGLE) 当社では予算や実績を管理して、経営の意思決定につなげる「予実管理」のサービスを提供しています。この分野はExcelやスプレッドシートが当たり前で、システム化に関するニーズがまだ少ないため、こちらから積極的にアプローチする必要があるんですよね。

 そこで、展示会に出展して課題を抱えている方に直接サービスを知ってもらい、「これなら自社の課題が解決できそう」と思ってもらうのが目的です。

森野 知ってほしい人に知ってもらうために、展示会をどうやって選んでいますか?

瀬川 大きくふたつの軸があるかなと思っています。ひとつめは、私たちが「テーマ展示会」と呼んでいるもので、課題ごとに分けられた展示会です。たとえば、DXやバックオフィスに特化した展示会ですね。もうひとつは、「業界特化」の展示会です。業界や業種に特化したもので、たとえば製造業や医療関係の展示会があります。現状では「テーマ展示会」をメインに出展しています。

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DIGGLE株式会社 瀬川義人さん

森野 ありがとうございます。富家さんの事業内容と展示会出展の目的も教えてください。

富家 当社はベンチャーやスタートアップの「0→1」を「1→100」に広げるにはマネジメントが必要だと考え、事業拡大を支援するサービスを提供しています。「マスタートレーニング」という3ヵ月の研修と、「マネジメントパートナー」という1on1を通じた継続支援のふたつが中心です。

 展示会に出る理由は大きくふたつあります。ひとつめは「すべてのチャレンジにマネジメントの力を」というパーパスに基づいて、このテーマにフィットした人たちと関われる場を持つこと。ふたつめは商談機会の獲得です。接点がつくりづらい、中堅企業や大企業のリードが得られることもあり、HRや教育担当が集まる展示会に出展しています。

「数値目標」の決め方は?

森野 目標値はどのように決めているのでしょうか? 厳密に決めるのか、ざっくり決めておくのか。

瀬川  「予実」の会社なので、展示会でも予算と実績をしっかり見ています。具体的には、展示会ごとに「何万人来場予定」と想定入場者数が出ていますので、これをもとにブースの場所による接触率を考えます。大通り沿いだとこれくらい、ちょっと外れた場所だとこれくらい、みたいな感じですね。

 そこから名刺交換ができそうな数を計算して、自分たちのターゲットがどれくらい含まれるかのデータをかけ合わせて、何件くらい商談につながりそうかを見積もります。最終的にその計算結果と出展にかかる人件費やブース代、装飾費用が釣り合うかを見て、出展するかを決めています

森野 これが本業ということできっちりされている感じですね。

瀬川 数値として持っておくと思ったより集まらなかったときに、どこのパラメーター、もしくは仮説が間違ったのか検証しやすいですから。

森野 富家さんはどのように決めていますか。

富家 ちょっと瀬川さん、全部言わないでくださいよ(笑)。

 言われてしまったので違う視点でお伝えすると、商談獲得単価が10万円前後というのがひとつの目安かなと思っています。出展費用が100万円で制作費を加えて130万円くらいと仮定すると、10件の商談を取れれば1件あたり13万円。これでいけそうかどうかをざっくり判断しています。スタートアップ企業なので意義やターゲット、単価があっていれば即決する感じです。

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株式会社EVeM Marketing Director 富家翔平さん

森野 スタートアップらしい勢いがありますね。

富家 そのかわりに、「出展してどうだったか」「リードや商談の件数」「受注見込み」などの振り返りはしっかりやります。デジタルセールスルームのDealPodsを使っていて、会場ですぐに見込み顧客とのルームをつくり、日程調整を行っています。ここの活用状況や商談率を細かく見ていく感じで、判断は少しアート寄りですが数値だけに偏らないようにバランスをとってやっていくようにしていますね。

森野 アート寄りということなのですが、必達目標もあるのでしょうか?

富家 もちろんあります。先ほどの「商談単価10万円」は必達のラインで、最低限の目標と野心的な目標の3つを持つようにしています。

森野 最低限これ、まあヨシはここ、最高はこれ、みたいなイメージ。私も「最低の成果<(結果)≦最高の成果」と考えるようにしているのでこれと同じですね。瀬川さんはどうでしょうか?

瀬川 うちはふたつで、チャレンジ目標と必達目標を持っています。チャレンジ目標は営業と決める「今日は何件目指しましょう!」というもの、必達目標はマーケ部署内で決めている「ここはちょっと割り込むとまずいぞ」というものですね。

森野 おふたりとも似たような決め方なんですね。とはいえ、数値目標があるので現場は厳しそうなんですが……そんなことはないですか?

瀬川 数字は追うのでたいへんですが、そこまで殺伐とはしていないですね。

富家 本当ですか? 瀬川さん(笑)。

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こんな失敗もありました

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いまこそ「展示会」が熱い!? BtoB営業も知っておきたい実践事例連載記事一覧
この記事の著者

森野 誠之(モリノ セイジ)

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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