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SalesZien Day 2025 Winter

2025年1月28日(火)13:00~18:20

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いまこそ「展示会」が熱い!? BtoB営業も知っておきたい実践事例

展示会ってそもそも何をすればいい? 出展歴10年以上ファベルカンパニーの月岡さんの経験を聞いてみた

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 IT系の会社が展示会に力を入れているという記事を見かけるようになりました。これまでは主にネットを活用してきたようですが、「やっぱりリアルな場が良い」という声も多く聞きます。展示会の変遷、結果を出すための方法などをファベルカンパニーの月岡さんにお聞きしました。

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10年前~現在、展示会の変遷

森野(運営堂) 今日は展示会で成果を出す方法についてお聞きしたいと思います。Faber Company(以下、ファベルカンパニー)さんは10年ほど前から出展されていますが、展示会の変遷についてどう感じますか。

月岡(Faber Company) 東京ビッグサイトや幕張メッセで開催される「JAPAN IT Week」は今も続いていて、昔から来場者も出展者もとにかく多くて賑やかでした。当社のSEOツール「ミエルカSEO」などのサービスは当時からウェブ検索や広告で知ってもらうことも多かったですが、ウェブで情報を見つける人と、リアルの場で課題に気づく人の層は違うなと感じています。検索で課題を見つけるというのは、なかなか高度なスキルなので数も一定限られている。そうではない潜在層にもリーチできるリアルの展示会にはまだ大きな意義があると思います。

株式会社Faber Company 執行役員 エグゼクティブマーケティングディレクター 月岡克博さん

森野 検索行動は多様化していますよね。

月岡 GoogleだけでなくX(旧Twitter)などのSNSでも検索する人が増えています。さらに、コロナ禍以降は信頼できる人の紹介や口コミの重要性が増した印象です。私自身も、新しいサービスを検討する際は、そのサービスを使っている人を探して意見を聞くことも多いですね。

森野 たしかに、選択肢が増えると逆に選びづらくなりますし、そこに時間をかけるのであれば聞いたほうが早いというのはわかります。

月岡 展示会でお会いする方は、自社の課題に気づけていないか、わかっているけども言語化できていない。私たちと話して、自社の課題に気づく、ということも多いようです。ただ、展示会の来場者数はコロナ禍前の7~8割程度しか戻っていないように感じます。オンラインでの情報収集が、よりあたりまえになっています。そこで展示会主催側もいろいろ工夫していて、デジタル活用が進み、集客やリード獲得の効率が良くなってもいます。たとえば、スマホアプリで来場者のデータを管理したり、リード獲得数をリアルタイムで確認できたりするようになっていますね。

森野 リード獲得数が可視化されると、競争心が刺激されますね。

月岡 そうですね。私たちは「リード獲得数」を重要KPIとして徹底的にこだわりますので、小さな出展スペースだとしてもその会期で獲得上位に入るよう努力しています。

森野 出展の目的は主にリード獲得でしょうか。

月岡 はい。商談機会もありますが、リード数を重視しています。展示会では多くの情報に触れても、記憶に残りづらいことが多いですよね。だからこそ、絶対数を増やすほうが成果につながると考えています。アポ・商談数も計測していますが、まずはリード数を重視しています。確率論で考えると絶対数を増やすほうが私たちの求める成果につながると考えています。

月岡さんが開発⁉ ブースの共同出展からスタート

森野 月岡さんご自身が初めて展示会に出たときのことを教えてください。

月岡 2015年に新しくできたツール「ミエルカSEO」の販促のために出展を計画したのがキッカケです。当時ツールベンダー出身者が社内に私しかいなかったので、どうやって売るんだと。まずは、リード獲得が必要なので「展示会出展」を提案したんです。

 ところが、「展示会?予算は10万円くらい?」と聞かれ、「いや、それでは無理です(汗)。最低でも300万円はかかります」と答えたら、「300万!?ありえない」とNGがでてしまったんですよね(笑)。当社はSEOで有名なブログ運営者である鈴木謙一が在籍しているので、彼を起用したセミナーを開けば有料でもたくさん人が集まる状況で、プロモーションに大きなお金を使う概念がなかったんです。これはどうしたものかと、悩みましたね。

森野 そんな時代があったとは。今から考えると意外というか……時代ですね。

月岡 とはいえ、営業責任を担っていたので、いろいろあの手この手を考えまして。ちょうどミエルカSEOがリリースされた年に「コンテンツマーケティング EXPO」が初開催されると知って、「これはぴったりだ」と思ったのですが先ほどのとおり予算がでない。

 そこで、ほぼ同じタイミングでリリースされたツールベンダーのコンテンツ制作をお手伝いしていたので、「サービスとしては親和性も高いし、リード獲得目的で一緒に出展して、コストは折半しよう」と思いついたんです。先方の社長に提案したら快く了承してもらえました。これで「コストが半分になりました!」とうちの社長に提案して、「半額なら、まあ良いか」という謎の承諾を取り付けまして(笑)、無事に出展することが決まりました。

森野 ブースの共有は今では当たり前になっていますが当時は珍しかったんですか?

月岡 そうですね。大手企業のブース内に小さく数社でてるみたいなのはあったと思うのですが、同規模の2社で共有するというのはなかったと思うんですよね。共同出展すれば出展コストは按分なので、費用対効果が高くなります。誰か考えそうなものですが、当時としては珍しかったんじゃないですかね。なので「私が開発したんだ」って言っているんですけど(笑)。

森野 月岡さんの発明だったんですね! そうやって進めていく中で、社内でもプロモーションというか展示会の重要性も認識されていったと。

月岡 そうですね。私は営業責任者をやりながらマーケみたいなことをしていたのですが、新たに営業ができる人たちが入ってきたので、2016年にマーケティング部の立ち上げを起案・実行しました。コロナ禍以前までの受注経路を分析すると、初回接点の2~3割が展示会でした。有力なチャネルであると感じています。

森野 それくらいの割合となると、かなり大きいので会社としても注力しますよね。順調に進んでいると思いますが、効果が出すぎたときもあったんでしょうか?

月岡 効果というとあれなのですが、「第1回 AI EXPO」はすごかったですね。隣でウェブマーケティング系の展示会に出展していたんですが、AI EXPOの参加者の多くがこちらに流れてきたんです。通常3日で4,000~5,000件の獲得リードのところ、3日間で1万件も集まり、配布物は2日目で足りなくなりました。急遽資料を送ってもらったものの、そのままでは配布できないので、合羽橋まで配布用の袋を買いに行き、ブース裏でずっと資料の袋詰めをしていました(笑)。

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この記事の著者

森野 誠之(モリノ セイジ)

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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