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従業員1人あたりの営業利益2,000万円超も! 3大不動産大手の「稼ぐ力」をチェック

 あの有名企業の「稼ぐ力」はいかほどか? 今回取り上げるのは、好調が続く、三井不動産、三菱地所、住友不動産の大手不動産3社である。19年3月期も増収増益予想だ。3社の稼ぐ力を各種経営指標で比較してみた。

ビッグマネーを動かす日本の3大不動産 稼ぐ力が強いのは?

 稼ぐ力がはっきり示されるのが損益計算書(PL)である。そのPLの最初の科目は「売上高」だ。

 商売の規模を示す売上高は、三井不動産、三菱地所、住友不動産の順。3社は売上高に代わって「営業収益」と表記する。

 売上高から「営業原価(原価)」と「販売費及び一般管理費(販管費)」を差し引いて「営業利益」を求める。営業利益は本業による儲けを示す最重要指標のひとつだ。

 営業利益を求めた後も、定められた科目を加減して「経常利益」や「親会社株主に帰属する当期純利益(当期純利益)」を算出。経常利益は財務力を含めた経営上の儲けを示す指標。当期純利益は最終利益と呼んだりする。 営業利益、経常利益、当期純利益とも金額ベースでは、三井不動産、三菱地所、住友不動産と売上高と同じ並びである。

 

 売上高に占めるそれぞれの利益の割合、「売上高営業利益率」「売上高経常利益率」「売上高当期純利益率」はどうだろうか。

 金額ベースでは三井不動産と三菱地所に劣っていた住友不動産がトップ。とくに、営業利益率は20%を超える水準だ。

 住友不動産の営業利益率は、13年度から17年度までの5期平均でも20.6%。同期間、三井不動産は12.8%、三菱地所16.1%である。賃料1万円に例えれば、住友不動産の稼ぎは2,000円以上ということだ。

3大不動産の主な経営指標(17年度。カッコ内の「%」は売上高比率)

  三井不動産 三菱地所 住友不動産
売上高 1兆7,511億円 1兆1,940億円 9,484億円
原価 1兆3,394億円 8,902億円 6,640億円
(76.5%) (74.6%) (70%)
販管費 1,657億円 907億円 787億円
(9.5%) (7.6%) (8.3%)
営業利益 2,459億円 2,130億円 2,056億円
(14%) (17.8%) (21.7%)
経常利益 2,403億円 1,905億円 1,868億円
(13.7%) (15.6%) (19.7%)
当期純利益 1,558億円 1,204億円 1,197億円
(8.9%) (10.1%) (12.6%)

 住友不動産は効率よく利益を叩き出しているわけだが、事業戦略によるところが大きい。 三井不動産や三菱所所は、オフィスビル賃貸事業に加え商業施設や物流施設の開発・運営、それに海外事業なども展開。 三井不動産は三井不動産ロジスティクスパーク投資法人、三菱地所は三菱地所物流リート投資法人と、それぞれに上場リートのスポンサーでもある。

 一方、住友不動産はマンション販売やリフォーム、不動産仲介なども手がけるものの、主力事業はオフィスビル賃貸である。

 三井不動産と三菱地所は、資産の入り替えのために所有物件を売却し数百億円単位の利益を得るビジネスも展開。

 それに対して、住友不動産は取得・開発した物件は保有し続ける、というのが現在のところのスタンスのようだ。 それにもかかわらず効率よく稼いでいるのは、“東京都心再開発最重点”を推進してきたからにほかならない。同社のキャッチフレーズである「東京No.1オフィスビル◯×棟超」という看板を見かける人は多いはずだ。上場を廃止しているが子会社の住友不動産販売は、きめ細かい小回り営業で知られる。

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