「テクノロジーで営業活動を支援する」のもとに、届けるべきコンテンツを選び抜く
ーー広告営業を2年半ほど経験したところで、当時まだ企画段階だった、SalesZine編集部への異動の話が出ます。
SalesZineオープンの1年前、営業向けのメディアが立ち上がるという話が出たときに、たまたま居合わせていました。それから半年後、営業としてなんとか成果を出せるようになってきたかなというところで異動の話をいただきまして、「ぜひやりたいです」とお返事しました。
もし広告営業を経験せず、いきなり編集者になっていたら、天狗になっていたかもしれません。ずっとやりたかった仕事ではあるものの、自分でも意外なほど浮足立つような感じにはなりませんでした。それよりも、ニュースを書いたり取材をしたりといった編集の仕事が本当にできるだろうか、というドキドキのほうが大きかったです。
ーーSalesZine編集部の仕事を教えてください。
大きく分けて、5つの仕事があります。ニュース、編集記事、タイアップ、打ち合わせ/営業同行、イベントです。
ニュースはプレスリリースをもとに1日3本は書きます。小さい編集部であればあるほど、業界で何が起きているかを全員が知っておくべきですが、ニュース作成は情報収集という面でも大事な仕事です。編集記事は、営業パーソンが関心があるであろうコラムやインタビューをお届けすることで読者を増やしていくという役割があります。タイアップについては、翔泳社の場合は編集部が作成します。作りかたは編集記事とそれほど変わりがないのですが、広告主の明確なゴールに向けて記事を作るのが異なる点です。
打ち合わせや営業同行は、席に座っていては得られない情報を得ることができる、編集部としてもチームとしても大切な場です。入社してから5年間にいただいた名刺をEight上で数えたら、1,700枚もありました。編集部に入ってからも、広告営業時代と同じペースで名刺交換しているはずです。
イベントについては、リアルなイベントの企画ほか、2020年度は読者の方たちがじっくりと勉強できる講座も作っていきます。書籍とウェブだけではない、リアルな場の企画も翔泳社の編集の仕事です。
ーーSalesZineという新規メディアの立ち上げにかかわったからこそ、得られたことはありますか。
「この情報、今まで出す場所がなかったんですよね。SalesZineができてやっと出せます」というお声を著者や広告主からいただけるのが、新規のメディアならではだと思います。判断基準がまだ固まっていないのも特徴です。コンテンツにもさまざまあり、たとえばテクノロジーに寄りすぎているかなと掲載を迷うこともあるのですが、最後は自分が腹をくくって決めるしかありません。それも醍醐味というか、おもしろさですね。SalesZineのミッションである「テクノロジーで営業活動を支援する」のもと、なぜそのコンテンツがSalesZineに掲載されているのか、自分で説明できるか否かで掲載を判断しています。