ナインアウト(以下、Ninout)は、「Ask One」上で最新AIモデルの活用を可能にする「AIマジック」について、LayerXが利用を開始したことを発表した。

利用開始の背景
LayerXは、「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げ、稟議、経費精算、法人カード、請求書受取、請求書発行、債権管理、勤怠管理などの業務を効率化するAIクラウドサービス「バクラク」を中心に複数の事業を展開している。
同社では以前より、Ask Oneのヒアリングフォームと外部サービスとの連携機能を活用し、インサイドセールスの商談獲得時における適切な営業アサインや、展示会オペレーションの高度化を実現してきた。
AIマジックは、目的に応じて最適なAIモデルをAsk Oneのフォームに組み込むことにより、これまで人の手で処理されてきた非効率な業務において、AI技術を活用することを可能にする。
今回LayerXは、人の手が多く介在するオフラインマーケティングのさらなる生産性向上を目指し、AIマジックの利用開始に至った。
期待される効果

「音声サマライズ」による接客メモの自動入力で、重要な顧客対応に集中
AIマジックの主要機能のひとつである音声サマライズは、PCやタブレットなどで録音した音声データをAIが自動的に要約し、業務オペレーションに合わせた形式で出力する機能。展示会の接客対応で音声サマライズを活用することによって、出力された記録の確認だけで接客メモの入力を完了できる。従来発生していたヒアリングフォームへ手入力する作業が自動化され、展示会においてもっとも重要な顧客対応に集中できる体制を実現する。
未ヒアリング項目の可視化とイネーブルメントの強化
音声サマライズでは、録音した内容をヒアリングフォームの項目に沿ってマッピングする。ヒアリングしていない項目には「未ヒアリング」と表示することで、重要な情報の聞き漏れを防止できる。さらに、管理者は組織全体のヒアリング内容をデータで確認できるようになり、展示会対応における対応品質の標準化やフィードバックによるメンバー育成につながる。
インサイドセールスに接客情報を引き継ぎ、展示会後の商談化を支援
音声サマライズを活用することで、会話の内容を記録し、ヒアリング情報としてインサイドセールスチームに自動で引き継ぐことが可能になる。これにより、展示会当日の対応者が記録に追われることなく接客に専念できるとともに、インサイドセールスは顧客の発言や課題感を追客に活かせるようになり、顧客理解の精度が高まり、商談化率の向上につながることが期待される。
LayerX マーケティング部 イベントチーム 羽倉 光一氏のコメント
当社は「すべての経済活動を、デジタル化する。」というミッションのもと、企業の業務を効率化するAIクラウドサービス「バクラク」をはじめとしたプロダクトを通じて、企業の生産性向上を支援しています。
これまで展示会などのオフライン接点では、ヒアリング情報の正確な記録や引き継ぎに多くの手作業が発生し、効率化が難しいと考えていた領域でした。しかしながら、初めてAIマジックと音声サマライズのご紹介をいただいた際に、その精度と現場のオペレーションを深く理解した設計に感銘を受けました。
実際にAsk OneとAIマジックの活用によって、音声を起点とした情報の自動要約・自動連携が可能になり、オフラインの現場でもAIを自然に活かせる環境が整いつつあります。現場で接客に集中できる環境づくりが可能になるだけではなく、現場の情報と後日のご連絡時の情報の差分をなくすことでお客様体験の向上に寄与できると考えています。
ロールプレイングの評価・分析といった営業イネーブルメントの効率化も視野に、AIの力で現場オペレーションを再設計し、人がより顧客理解や価値提供に集中できる仕組みをつくることで、商談化率の向上と営業機会の最大化を目指していきます。
さらに今後は、Ask OneとAIマジックによって現場の生のデータを欠損なく収集することで、マーケティングにおける仮説検証や新たな示唆を得られることを期待しております。
