MS-Japanは、運営する管理部門・士業の総合転職サービス「MS Career(エムエスキャリア)」にて、全国の管理部門・士業人材に調査を行った「職場での『男女格差・ジェンダハラスメント』に関する実態調査」の結果を発表した。MS-Japanは、毎年6月の男女雇用機会均等月間にあわせ、管理部門・士業のためのビジネスメディア「Manegy(マネジー)」にて、職場での「男女格差」に関する実態調査を実施している。
職場で「男女格差がある」と思う人は50.2%
現在の職場において「男女格差がある」と思う人は、「非常にそう思う」が13.9%、「どちらかというとそう思う」が36.3%で、合計50.2%が男女格差を感じていることがわかった。
年代別に分類すると、年代が若いほど男女格差を感じる人の割合が高く、20・30代では62.8%と過半数に達している。
また、男女別では、「男女格差がある」と思う女性の割合は、男性よりも10ポイント高い結果となった。
「業務内容の差」で男女格差を感じる人が40.9%
職場で男女格差を感じている人に対し、どのような時に格差を感じたかを質問したところ、もっとも多い回答は、「業務内容に差がある時」の40.9%だった。次いで、「昇格のしやすさ、スピードに差がある時」が39.4%、「性別を理由に任される業務がある時」と「給与に差がある時」が34.3%で同率となった。
ジェンダーハラスメント被害者は24.2%
自身のジェンダーハラスメント体験について質問すると、「日常的に受けている」が4.8%、「日常的ではないが、受けたことがある」が19.4%と、24.2%が被害者であることがわかった。
職種別に見ると、総務・経理では30%前後が「ジェンダーハラスメントを受けたことがある」と回答した。
年代別では、若手であるほど、ジェンダーハラスメントを受けたことがある割合が高い傾向で、男女別では、女性は55.1%と過半数に達しているのに対し、男性は13.1%にとどまった。
具体的な内容を質問すると、「女性社員のみが来客時にお茶を出すよう言われた」や「責任ある仕事は女性には任せられないと言われた」など、女性側のエピソードだけでなく、「仕事内容も全く違う女性から『男だから私たちより多くの給料をもらっている』と言われていた」などの男性側のエピソードもあった。
ジェンダーハラスメントが転職意欲に与える影響は若手であるほど顕著に
ジェンダーハラスメントを受けたことがある人に対し、ジェンダーハラスメントが理由で転職した経験の有無について質問したところ、「転職をしたことがある」が20.3%、「転職を検討したことがある」が37.5%と、合計57.8%が、ジェンダーハラスメントが転職意欲に影響を与えたと回答した。
年代別に見ると、「転職をしたことがある」と「転職を検討したことがある」の割合が、20・30代では70.6%であるのに対し、50代以上では41.7%と約30ポイントの差があることがわかった。
【調査概要】
調査方法:ウェブアンケート
調査対象:全国の管理部門・士業
調査テーマ:「『職場での男女格差』に関する実態調査」
有効回答数:273名
調査実施日:204年5月20~29日
調査主体:MS-Japan
※本調査のグラフ内の構成比は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない場合がある