エン・ジャパンは、運営する総合求人サイト「エン転職」上で、ユーザーを対象に「管理職への意向」についてアンケートを実施し、4,789名から回答を得た。
管理職になることに「興味がある」人は 41% 男女で18ポイントの差
「あなたは、管理職の経験がありますか?」と質問したところ、27%が「ある」(現在、管理職である:7%、過去に管理職だったが、今は一般職である:20%)と回答。男女別では、女性よりも男性のほうが29ポイント高く、管理職経験者は男性のほうが多いことがわかった(男性:42%、女性:13%)
続いて、現在管理職ではない人に「管理職になることに興味はありますか?」と質問したところ、41%が「ある」(ある:16%、どちらかといえばある:25%)、50%が「ない」(ない:26%、どちらかといえばない:24%)と回答した。男女別でみると、管理職に興味がある人は男性51%、女性33%と、18ポイントの差に。
現在管理職ではないが、管理職になることに興味がある人に「今後どのクラスまで目指したいですか?」と伺うと、「事業部長・部長クラス」が33%でもっとも多かった。
管理職になりたい理由1位は「給与を上げたいから」
現在管理職ではないが管理職になることに興味がある人に「管理職になりたい理由」を質問したところ、回答数のトップ3は「給与を上げたいから」が63%、「自分を成長させたいから」が57%、「仕事の幅を広げたいから」が44%だった。
なりたい理由について、コメントは次のとおり。
【Q.管理職になりたい理由は何ですか?】
「給与を上げたいから」と回答した人
- 生活が苦しい(30代女性)
- 今の給料では、家族に好きな物を食べさせたり、やりたいこと事を自由にさせてあげられない(30代男性)
「自分を成長させたいから」と回答した人
- プライベートより仕事の時間が長いので、知識や視野を広げ、人として成長し続けたい(30代女性)
- 管理職を経験し、人に教え、動かし、まとめることの難しさを痛感した。ただ、やりがいは大きく学びも多かったため、よりスケールの大きい管理職になりたい(40代男性)
「仕事の幅を広げたいから」と回答した人
- 自身の思いや意向を反映して仕事をした際にやりがいを感じた(20代女性)
- 現場の人間がもっとスムーズに業務を遂行できる環境作りを行いたい(40代男性)
管理職になりたくない理由 半数以上が「向いてないと思うから」と回答
「管理職になることに興味がない」と回答した人に「管理職になりたくない理由」を質問したところ、回答数のトップは52%で「管理職に向いていないと思うから」だった。また、男女別で10ポイント以上の差がついた回答は、「管理職に向いていないと思うから」(男性:44%、女性:56%)、「責任の重い仕事はしたくない」(男性:23%、女性:33%)、「専門の仕事に従事したいから」(男性:19%、女性:9%)だった。
コメントは次のとおり。
Q.管理職になりたくない理由は何ですか?
「管理職に向いていないと思うから」と回答した人
- 人をまとめる力が必要だと思うが、自分にはそれが向いてないと思った(30代男性)
- 自分には、部下を育てられる程の経験・知識・器がない。また、コミュニケーション能力が低いので、管理職には向いていないと思う(30代女性)
「仕事量や仕事時間が増えるから」と回答した人
- 残業代も休日手当もつかず、休みでも対応する姿を見てきているので、いい印象がない(20代男性)
- 仕事量が増えて管理職並みに勤務したことがあるが、時間外手当や役職手当がつかず不満があった(30代女性)
「責任の重い仕事はしたくないから」と回答した人
- 管理職についた先輩が、仕事の多さや大変さで体調を崩している姿を見たことがある(20代女性)
- 責任のある仕事にプレッシャーを感じ精神的に疲れてしまう(30代女性)
管理職になって良かったことトップは「自身の成長」 大変だったことトップは「責任が重い」
現在管理職の人に「今後どのクラスまで目指したいですか?」と質問したところ、どの年代も回答数のトップは「次長・課長クラス」(20代:55%、30代:73%、40代:47%)だった。
続いて、「管理職になって良かったこと」を質問したところ、回答数のトップ3 は「自身の成長に繋がった」が53%、「自分の裁量で決められることが増えた」「部下・メンバーの成長など新しいやりがいに繋がった」が同率で45%だった。年代別で差が出たのは、「自分の裁量で決められることが増えた」(20代:28%、30代、40%、40代:47%)だった。
コメントは次のとおり。
【Q.管理職になって良かったことは何ですか?】
「自身の成長に繋がった」と回答した人
- 後輩への指導や教育は自身の成長へと繋がる機会となった(30代女性)
- より上のレイヤーの人と仕事をすることで、自分の成長が実感できて楽しい(30代男性)
「自分の裁量で決められることが増えた」と回答した人
- イベント内容などを自分で考えて決定できる点が良かった(30代女性)
- 高度な判断が求められるような場面において、自分の裁量で采配を行えること(40代男性)
「部下・メンバーの成長など新しいやりがいに繋がった」と回答した人
- 部下がいたことで責任感が強くなり、やりがいを感じられた(30代女性)
- 言いたくないことも言葉を選んで伝えなければいけないことが多々あったが、部下が私の意見を理解し同じ方向を向けた時にお互いの成長を感じた(40代男性)
続いて、管理職の経験がある人に「管理職になって大変だったこと」を質問した。回答数のトップ3は、「責任が重くなった」が50%、「上司と部下の間で板挟みになるようになった」が47%、「仕事量・残業が増えた」が42%だった。男女別では、「仕事量・残業が増えた」で11ポイントの差が見られた(男性:39%、女性:50%)。
管理職になって良かったこと、大変だったことについて、それぞれのコメントは次のとおり。
【Q.管理職になって大変だったことは何ですか?】
「責任が重くなった」と回答した人
- すべて自分自身の動き次第のため責任を問われる(20代男性)
- すべての責任を負う立場にいたため、何かが無くても気が休まらなかった(40代女性)
「上司と部下の間で板挟みになるようになった」と回答した人
- 管理職とはいえ裁量権はあまりなく、常に部下の不満と板挟みだった(30代女性)
- 上司と、部下で見ている視点が違うので、板挟みになることが多々あった(40代男性)
「仕事量・残業が増えた」と回答した人
- 自身の裁量で決められないことを確認するのに時間がかかり、夜中に帰ることが増えた(20代女性)
- 当然のことながら、自分の仕事にプラスして管理職の業務が増えた(40代女性)
【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「エン転職」を利用するユーザー
調査期間:2024年4月25日~5月28日
有効回答数:4,789名