オラクルは、マーケティング、営業、カスタマー・サービス担当者の取引サイクルの加速を支援する、「Oracle Fusion Cloud Customer Experience (CX)」の新しいAI機能を発表した。このAI機能は、マニュアル作業を自動化し、マーケティング、営業、カスタマー・サービス担当者がより的確なターゲティング、エンゲージメント、サービス提供ができることを図る。
「Oracle Cloud CX」製品戦略担当バイスプレジデント カトリーナ・ゴセック(Katrina Gosek)氏のコメント
AIはユーザー・エクスペリエンスを継続的に向上させています。このテクノロジーが、マーケティング、営業、カスタマー・サービスにどのような効果をもたらすかは、これからが見どころだと思います。「Oracle Cloud CX」に組み込まれた新しいAI機能は、プロセスを自動化することで、マーケティング、営業、カスタマー・サービス担当者が、より有意義な業務にフォーカスできるようにします。その結果、より的確な顧客エンゲージメントとサービス提供が可能になり、顧客満足度や売上の向上につながります。
「Oracle Cloud CX」の新しいAI機能
「Oracle Cloud CX」の新しいAI機能は、「Oracle Fusion Applications」のAI機能をさらに拡張し、組織の競争力強化、生産性の向上、ビジネス・コストの削減を支援する。「Oracle Cloud CX」の新しいAI機能は次のとおり。
生成AIによる回答作成支援:顧客からの質問に対して文脈を考慮した回答を自動的に作成することで、カスタマー・サービス担当者の作業負荷を軽減する。「Oracle Service」のこの新しい生成AI機能は、「Oracle Digital Assistant」を活用して、顧客からの問い合わせを管理し、回答する。これにより、顧客対応時間が短縮され、カスタマー・サービス担当者はより複雑なタスクに集中できるようになる。
フィールド・サービスのスケジューリング支援:フィールド・サービス技術者のスケジューリングを支援する。空き状況、場所、スキル、請求状況などの主な要因を考慮して、適切なタスクを自動的に推奨する。「Oracle Service」のこの新機能は、AIを活用し、推定される作業時間と移動時間に基づいて自動的にタスクを推奨する。これにより、サービス生産性と全体的な顧客満足度の向上を図る。
機会の特定:営業やマーケティング担当者が、より多くの企業間取引案件を獲得し、アカウントごとの収益を拡大できるよう支援する。ターゲット・アカウントの適切な担当者を特定することで、クロスセルとアップセルに向けた活動を効率化する。「Oracle Unity CDP」の新しいAIモデルは、コンタクトのルックアライク・モデリング、職務名の正規化、興味分野のマッピング機能を提供する。これらの機能は、顧客側担当部門の適切なメンバーを正確に予測し、ラベル付けするのに役立つ。これにより、営業活動の活性化と、より効果的なエンゲージメントが可能になる。
マーケティングと営業向け生成AIオーサリング支援:マーケティングおよび営業担当者が魅力的なコンテンツを作成して、顧客の関心を高め、取引サイクルを促進できるよう支援する。「Oracle Marketing」の新しい生成AI機能は、電子メールやランディング・ページ向けの推奨テキストなど、マーケティングおよび営業に関連するコンテンツを作成することで、顧客とのエンゲージメントを高めるのに役立つ。
営業担当者向けエンゲージメント推奨:営業担当者が顧客とのエンゲージメントを高め、購入決定の促進に役立つ。「Oracle Sales」の新しいAI機能は、ターゲティングされた具体的な製品の提案、顧客側担当者の役割と関心度に関するインサイト、商談のための追加コンタクトなどを営業担当者に提供することで、取引の成立を支援する。
IDC リサーチ担当バイスプレジデント アリー・ピンダー (Aly Pinder) 氏のコメント
リソースは限られているため、企業は予測や計画に力を入れ、サービスの一部を自動化することが極めて重要です。そうすることで、人間でなければこなせないような、より複雑でビジネス上、クリティカルな作業に時間を割くことができます。「Oracle Service」の最新機能は、AIと機械学習モデルが、カスタマー・エクスペリエンスの向上やサービス担当者の生産性の向上に役立つことを示す良い例です。