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8割超の企業がリスキリングの取り組みにおける成果を実感/パーソルイノベーション調査

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 パーソルイノベーションが展開する、リスキリング支援サービス「学びのコーチ」は、全国の企業に勤めるビジネスパーソンを対象に、「リスキリング」に関する定点調査を四半期ごとに実施している。3回目となる今回は、企業におけるリスキリング推進の課題意識が明らかになった。

※本調査でいうリスキリングとは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義している。

調査概要

  • 調査手法:インターネットリサーチ Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
  • 調査対象:全国の企業にお勤めの方
  • 調査期間:2023年8月28日~2023年9月1日
  • 対象人数:662
  • 企業属性:
    ※大企業:従業員数が300人以上の企業
    ※中小企業とスタートアップ:従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置かない企業と従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置く企業。大企業の子会社やグループ会社は含まれない。
    ※製造業:電子部品・デバイス・電子回路製造業、情報通信機械器具製造業、電気機械器具製造業(上記に含まれないもの)、その他製造業
    ※通信情報サービス:通信業、情報サービス業、その他の情報通信業

約半数の企業がリスキリング施策を実施 前回の6月調査(41.6%)よりも伸長

 回答者が所属している企業において「直近1年の間で、従業員のリスキリング施策に関する取り組みを行いましたか」とたずねたところ、「実施した」と回答した人は今回は49.1%となり、前回の41.6%よりも増加した。

 企業規模別の回答を見ると、大企業に勤めている人の「実施した」との回答が、今回は64.3%(前回:64.1%)という結果となった。一方、中小/スタートアップ企業に勤めている人の「実施した」との回答は、今回は40.5%となり(前回:28.0%)、中小企業やスタートアップ企業の実施率の伸びは高いものの、大企業のほうが先行して取り組んでいる実態がうかがえる。

重視するスキルに「AI活用(ChatGPT等)」が上昇

 回答者が所属している企業で取り組んでいるリスキリング施策において、「どのスキルを習得することを重視していますか」とたずねたところ、1位は「データ活用(35.6%)」、2位は「AI活用(ChatGPT等)(34.7%)」、3位は「業務プロセス設計(31.5%)」となった。前回と変わらず1位は「データ活用」と変わらないものの、次いで「AI活用(ChatGPT等)」が前回の4位(30.3%)よりも向上したことを鑑みると、業務でAIを導入、または導入を検討している企業が増えたことがわかった。

 企業規模別の回答を見ると、大企業に勤めている人では1位は「データ活用(43.9%)」、2位は「AI活用(ChatGPT等)(40.4%)」という結果となったのに対し、中小/スタートアップ企業に勤めている方では同率1位で「マーケティング(28.7%)」「AI活用(ChatGPT等)(28.7%)」となり、企業規模問わず重視するスキルにAI活用が注目されていることがうかがえる。

80%を超える企業がリスキングの成果を実感

 回答者が所属している企業で取り組んでいるリスキリング施策において「どのように評価されていますか」とたずねたところ、「大きな成果が出たと感じている」との回答が28.7%(前回:18.2%)という結果となった。また「成果を実感できた」との回答も52.1%(前回:45.5%)となり、リスキリングの取り組みに成果を感じている企業が80.8%までに増加していることがわかった。

リスキリングの取り組みを評価するための指標は「管理職、マネジャーの満足度(41.5%)」が1位

 回答者が所属している企業において「リスキリングの取り組みを評価するための指標や基準が定まっている」と回答をした人に「リスキリング施策を推進するうえで、どのような評価指標や基準を定めていますか」とたずねたところ、1位は「管理職、マネジャーの満足度(41.5%)」、2位は「組織におけるスキルギャップの度合い(38.5%)」、3位は「従業員の定着率(37.4%)」となった。これは、管理職、マネジャーもリスキリング施策を重視しており、組織全体で取り組むことが成果を実感することにつながるとうかがえる。

大企業のリスキリング施策の年間予算は 「1千万円以上~3千万未満」が1位

 回答者が所属している企業において「リスキリング施策の年間予算」についてたずねたところ、1位は「500万円~1千万円未満(28.1%)」、2位は「1千万円以上~3千万未満(25.9%)」となった。

 企業規模別の回答を見ると、大企業に勤めている人では「1千万円以上~3千万未満」との回答が1位(26.3%)であったのに対し、中小/スタートアップ企業に勤めている人では「500万円~1千万円未満」との回答が1位(39.9%)となり、リスキリングの取り組み率と同様に、大企業が先行して施策に予算を投じている実態がうかがえる。

リスキリング施策において「重視すること」と「課題」

 回答者が所属している企業において、「リスキリング施策において重視することは何ですか」とたずねたところ、重視することの1位は「従業員リスキリング目的の明確化(28.7%)」、2位は「従業員リスキリングにおける習得スキルの設定(27.8%)」、3位は「リスキリング後の従業員自身の業務における企画・実行(26.8%)」となった。

 また、「リスキリングを推進する上での課題は何ですか」とたずねたところ、1位は「施策の企画リソース(体制)が足りない(23.1%)」、2位は「施策の運用リソース(体制)が足りない(21.0%)」、3位は同率して「習得すべきスキルを明確にできない(19.9%)」「スキル習得に適したカリキュラムが用意できない(19.9%)」という結果となった。

成果実感別でみたリスキリング施策の推進における「課題」の違い

 回答者が所属している企業において、「リスキリング施策を推進する上での課題」についての回答を成果実感別で見ると、成果実感があった企業と成果実感がなかった企業での共通の課題は、「取得すべきスキルを明確にできない」「施策の企画リソース(体制)が足りない」「施策の運用リソース(体制)が足りない」となった。一方、成果実感がなかった企業にあった特徴的な課題は「スキル習得後に実務で活躍できない」ことだとわかった。

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