人材教育スタートアップのEdWorksは、310名の管理職(課長・部長クラス)を対象にオンラインで「部下育成の課題に関する実態調査」を実施した。
調査概要
- サンプル数:310名、そのうち部下を持つ258名が調査対象
- 調査期間:2023年6月20日
- 調査方法:インターネットリサーチ
※本調査では小数点第1位で四捨五入しているため、足し上げても合計数値が100%とならない場合がある
部下の育成に悩みを抱えている管理職は62.0%
部下の育成に悩みを抱えているか質問したところ、「非常に抱えている」が14.7%、「やや抱えている」が47.3%となり、合計で62.0%の管理職が部下の育成に悩みを抱えていることが明らかになった。
また、部下の人数が増えるほど悩みを抱えている管理職が増え、5名を超えると60%以上、10名を超えると70%以上が悩みを抱えていることがわかった。
育成の悩みトップ3は「部下の成長意欲」「育成に割く時間の確保」「育成方法」
「部下の育成に関する悩み」を複数回答で聞いたところ、「部下に成長意欲がない」が37.6%、「育成に割く時間があまり取れない」が36.4%、「どう育成して良いかわからない」が32.2%という結果となった。
「育成に割く時間があまり取れない」と回答した管理職の割合は、部下の数が多くなるほど高くなった。
1on1の実施率は月1回以上で44.6%、毎週実施は12.4%にとどまる
部下との1on1ミーティングの実施頻度についてたずねたところ、年に数回実施している管理職を含めると79.1%が実施している結果となった。しかし、月1回以上に絞ると44.6%、毎週実施は12.4%と、1on1ミーティングが頻繁には実施されていない状況が見てとれる。また、部下の人数と実施率に相関関係は見られなかった。
部下に伸ばしてもらいたいスキル1位は「論理的思考力」
部下に伸ばしてほしいスキルを複数回答でたずねたところ、第1位は「論理的思考力(45.7%)」となった。次いで「職種ごとの専門スキル」「わかりやすく説明する力」が続き、この上位3つのスキルには全体の3分の1を超える要望が集まっている。
また、「部下に伸ばしてもらいたいスキルの数」についてもたずねた。その結果、部下育成に「非常に悩みを抱えている」と回答した管理職では平均して3.1個のスキルを伸ばしてもらいたいと回答した。一方で部下育成に「悩みを全く抱えていない」と回答した管理職では、平均して1.3個のスキルを伸ばしてもらいたいと回答した。このことから、部下育成に悩みを抱えているほど、部下に伸ばしてもらいたいスキルも多いという相関が見てとれる。
「育成を外部に任せられると助かる」は78.3% もっとも多い理由は「忙しいから」
「外部に育成をある程度任せられたら助かるか」という質問に対して78.3%の管理職が「非常に助かる」「かなり助かる」と回答した。その理由をたずねたところ、「管理職自身が業務で忙しく時間が取れない(24.7%)」がもっとも多く、次いで「視野が広がる」「専門家から学ぶ方が効率が良い」が続いた。
「外部に育成を任せても助からない」と回答した管理職に理由をたずねたところ、「自社業務を外部は理解していない(40.3%)」がという理由がもっとも多かった。
管理職に登用できそうな人材は2割に満たないと回答した人が47.7%
現時点で管理職に登用できそうな人材が部下にどのくらいの割合いるかたずねたところ、「全くいない」が14.0%、「20%未満」が33.7%と、約半数の管理職が「2割に満たない」と回答した。