「紙に縛られない働き方」プロジェクトを運営するラクス、ビズリーチ、弁護士ドットコムは、全国のビジネスパーソン1,000人を対象に、紙書類に関する企業実態について共同調査を実施した。
「紙に縛られない働き方」プロジェクトは、ペーパーレス化の啓発・支援により、「紙に縛られない働き方」と「生産性向上」を実現することを目的に2022年1月に発足したプロジェクト。
調査概要
- 調査対象:営業・営業企画、総務、人事、財務・会計・経理、情報システム、経営・事業企画、販促・マーケティング、商品・サービス開発
- 調査地域:47都道府県
- 調査期間:2023年2月13日~2月14日
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 有効回答数:1,000サンプル
- 回答者の所属する企業の従業員規模:30名~1,999名
- 回答者の所属する企業の業種:建設、不動産、素材・素材加工品、機械・電気製品、食品、中間流通、運輸サービス、広告・情報通信サービス、消費者サービス、法人サービス、公共サービス
※本調査結果内で使用しているグラフは、小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計した数字が100%にならない場合がある。
1)進まない業務のデジタル化 背景には「費用対効果の可視化の課題」「根強い紙書類の商習慣」
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「業務のデジタル化」はした方が良いという回答が73.9%
ペーパーレス、生産性向上などを目的に「業務のデジタル化」をした方が良いと思うか調査したところ、「そう思う」と回答した人は29.0%、「どちらかというとそう思う」と回答した人は44.9%となり、合計で73.9%の人が「業務のデジタル化」をした方が良いと回答した。
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「業務のデジタル化」が進んでいないという回答が半数を超える
ペーパーレス、生産性向上などを目的に「業務のデジタル化」が進んでいると思うか調査したところ、「進んでいない」と回答した人は26.2%、「どちらかというと進んでいない」と回答した人は32.6%となり、合計で58.8%が「業務のデジタル化」が進んでいないと回答した。
また、前設問で「業務のデジタル化」が進んでいると回答した人に、「業務のデジタル化」に取り組んだことにより、取り組み前と比較してどの程度業務時間が削減されたと思うか調査した。その結果、86.1%の人が「1割以上削減された」と感じている結果となった。
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「業務のデジタル化」が進まない要因、「費用対効果がわからない」「紙書類・ハンコの商習慣」が上位
「業務のデジタル化」を進める上でハードルとなりそうなもの(なったもの)を調査したところ、最多の回答は「費用対効果がわからない(28.4%)」となった。
次いで回答が多かったのは、「紙書類・ハンコの商習慣が根深い(25.6%)」となった。本プロジェクト発足時に発表した同調査結果(※)では最多の回答となっており、引き続き「紙書類」が「業務のデジタル化」が進まない要因となっていることがわかる。
2)紙書類により柔軟な働き方が阻害されるという回答 業務負荷も浮き彫りに
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紙書類関連の業務により「柔軟な働き方が阻害された経験がある」と回答した人は約8割
紙書類に関する業務により柔軟な働き方が阻害された経験があるか調査したところ、「頻繁にある」と回答した人が11.7%、「ときどきある」と回答した人が45.3%、「稀にある」が22.4%となり、合計で79.4%の人が「紙書類に関する業務により柔軟な働き方が阻害された経験がある」と回答した。
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紙書類関連業務の処理時間、「一か月で10時間以上」が55.0%
紙書類に関する業務の処理に一か月あたり合計でどのくらいの時間を要しているか調査したところ、「10時間以上」が55%という結果になった。
3)「紙のデジタル化」により、生産性向上や働き方の改善に向けた取り組みが促進されるとの声
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生産性向上や働き方の改善に向けた取り組み、最多回答は「ペーパーレス化」
会社、部署で生産性向上や働き方の改善に向けて取り組んでいる(取り組もうとしている)ことを調査したところ、もっとも多い回答は「ペーパーレス化(31.8%)」となった。次いで「残業防止(26.8%)」「テレワーク(またはハイブリットワーク)(22.9%)」など、働き方の改善を主とした項目が上位に並んだ。
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「紙のデジタル化により、生産性向上や働き方の改善に向けた取り組みは促進される」という回答が7割超
ペーパーレス化(=紙のデジタル化)により、生産性向上、働き方の改善に向けた取り組みは促進されると感じるか調査したところ、「促進される」が14.4%、「どちらかというと促進される」が57.1%となり、合計で71.5%の人が「ペーパーレス化により、生産性向上、働き方の改善に向けた取り組みは促進される」と回答した。