HubSpot Japanは、自社の年次イベント「INBOUND 2021」において、企業がデータやチーム間の連携を強化し、あらゆる成長段階に適応できるようにするためのエンタープライズ向け機能の新規搭載と既存機能強化を発表した。
発表された新機能は「統合されたCRMプラットフォーム」「高度にカスタマイズ可能なCRMプラットフォーム」「顧客起点のCRMプラットフォーム」の3つのコンセプトの元に開発されており、ユーザーが機能と使いやすさの双方を享受しながら自社の顧客満足度を高められるよう設計されている。
統合されたCRMプラットフォーム――Connected CRM Platform
Operations Hub Enterpriseプランの新設
2021年11月1日より、企業のオペレーション業務を支援する「Operations Hub(オペレーション・ハブ)」の最上位プランとして「Enterpriseプラン」の提供を開始する。同社は2021年4月に「Operations Hub」を新規リリースし、以来無料版・Starterプラン・Professionalプランの3プランを提供してきた。
企業のオペレーション部門が顧客情報から得られる示唆を的確に把握し、さらに高度なデータ分析・レポーティングを可能にするため、Enterprise版では新たに「データセット」と呼ばれるBI機能を提供する。データセットを使用することで、企業のオペレーション部門やデータ分析担当者は必要に応じてプロパティー同士の計算を設定しながらCRM上のデータを整理し、各部門がレポート作成に使用するデータの集合を定義することが可能に。
カスタム行動イベントのAPI
Marketing Hub Enterpriseのユーザーは、カスタム行動イベントのAPIによりHubSpotやサードパーティー製アプリといったデータソースにかかわらず、重要な行動データをトラッキングし、レポートを作成することが可能になる。
高度にカスタマイズ可能なCRMプラットフォーム――Customizable CRM Platform
関連付け機能の強化(※現在パブリックベータ版を提供中)
関連付け機能の強化により、特定のコンタクト・取引に複数の会社を関連づけることが可能に。アカウント管理者は自社のHubSpot利用環境をきめ細かく制御し、ビジネスの実態に沿ったかたちでCRMに情報を記録できるようになる。
ビジネスユニット機能
Marketing HubのEnterpriseプランのユーザーは、ビジネスユニット機能によってひとつのHubSpotポータル上で複数の自社ブランドを管理できるように。多様なオーディエンスに向けたクロスセル・アップセルキャンペーンの実施や、ブランド単位でのコミュニケーショントラッキングに加えて、事業部門を横断した業績や特定ブランドの業績分析が可能になる。
柔軟なユーザー権限管理
権限セット、代行機能、監査ログ、署名管理など、規模の大きなビジネスに求められるガバナンス機能が追加され、ユーザー管理業務の利便性が高められた。
サンドボックス環境の提供
Enterpriseプランを対象としてサンドボックス環境の提供が開始される。アカウント管理者や開発者は、顧客や社内に影響をおよぼす変更を行う前にサンドボックス環境でテストを実施できるように。別途テスト用のアカウントを構築し、設定や定義ファイルをコピーする工数の削減を実現。
顧客起点のCRMプラットフォーム――Customer-Centric CRM Platform
カスタマーポータル
Service HubのProfessionalまたはEnterpriseプランを利用するHubSpotユーザー企業は、顧客に対して問い合わせチケット対応状況の確認や、カスタマーサポート部門からの連絡への返信機能を備えた個別ポータルサイトを提供できるように。HubSpotユーザー企業の顧客は必要に応じてポータルにアクセスし、自分の問い合わせやリクエストに対する最新の対応状況を確認することが可能になった。