セールスフォース・ドットコムは、日本電産が売上高10兆円へ向けたビジネスプロセス変革とIT基盤の整備のための戦略的基盤としてSalesforceを採用したことを発表した。同社の車載事業本部、精密小型モータ事業本部のほか、グループ企業各社、アメリカやドイツ、オランダ、中国、韓国、シンガポール、ベトナム、タイなどのグローバルの営業スタッフ全員にソリューションが展開されることになる。
長期目標で2030年に連結売上高10兆円を目指す日本電産。中国メーカーの台頭により競争率が激化する市場においても、一人当たりの売上をさらに拡大させるべく、現有の営業リソースの生産性向上を課題として抱えている。
課題克服のために、日本電産は「スリー新DXプロジェクト」と称して「新市場」の開拓・創出、「新製品」の投入、「新顧客」の獲得などによる売上拡大を目指し、グループ企業を含めたOne Nidec Platformを構築することで、グループ一体でのクロスセルを目指す体制への本格移行に着手している。そうした「One Nidec Platform」構想を実現するうえで、Salesforceが採用された。
「Salesforce Sales Cloud」「Pardot」「myTrailhead」「Quip」「Tableau CRM」など複数のSalesforce製品が導入されるのと同時に、セールスフォース・ドットコムが提供する「Advisory Service」(ビジネスのビジョンの策定から戦略計画、構築、運用までの一貫したデジタル変革のコンサルティングサービス)により、日本電産の事業プロセス変革への支援も行われる。
日本電産の代表取締役社長執行役員 関潤氏のコメント
日本電産では今後、長期目標として2030年度売上高10兆円を目指します。この達成に向けて、2023年生産性2倍を目標に掲げて取り組みを開始しています。当社のビジネス成長と変革を支えるIT基盤そしてアドバイザーとしてSalesforceに大きな期待を寄せています。