JR東日本は、高まり続ける「新しい働き方」へのニーズを受けて、シェアオフィス事業「STATION WORK」を拡大するとともに、駅ビルやホテルなどのグループ資産との連携を進めていくことを明らかにした。地方におけるワークスペース利用と移動サービスを組み合わせた「ワーケーション」や外部サービスとの連携も推し進め、新たなライフスタイルの創出を目指す。
「働く人の“1秒”を大切に」をコンセプトとしたSTATION WORKは、本年8月26日のいわき駅での開業により当初目標の30ヵ所に到達した。今後は拠点の拡大に加えて、時差通勤支援やJRE POINTの拡充、まちなかへの出店やホテルなどへの提携拡大に取り組むことで1年以内に100ヵ所、2025年度までには計1,000ヵ所の展開を目指す。
当面の計画
(1)展開の拡大
今秋18ヵ所の開業により、近日中には計48ヵ所(40駅)に到達。また前述の通り、今後1年以内には100ヵ所に拡大予定だ。
(2)駅ナカ店舗でのドリンク割引サービス
2020年9月29日から12月末まで、「NewDays」、および「BECK'S COFFEE」や「5CROSSTIES COFFEE」などの駅ナカカフェにおいてSTATION WORK会員を対象としたドリンクの割引を実施。これにより「朝は駅でテレワークをしてから、混雑を避けて通勤する」新しい時差通勤を推進していく。
(3)JRE POINT付与の拡大による会員サービスの充実
2020年9月下旬より、個人会員によるビューカードのクレジット払いでの支払いに対して、通常の3倍にあたる1,000円(税込み)ごとにJRE POINT15ポイント付与のサービスを開始。
今後の拡大について
STATION WORKの展開拡大
(1)多様な立地展開
従来の都市型に加えて、自宅周辺や郊外で働くニーズが高まっていることを受けて展開エリアを拡大。
(2)提携の推進
JR東日本ホテルメッツやSTATION SWITCHに加えて、ソロワークに最適なスペースを保有する事業者との提携を募り、拡大を図る。どこでもスピーディに働けるネットワークの構築を目指す。
(3)新サービスの開発
これまで集合型オフィスが担っていた会議室やプロジェクトルームといった機能を、ミーティングブースや月単位でのレンタルが可能なスモールオフィスとして切り出し、多様なテレワークニーズに対応。
ワーケーションの推進
JR東日本グループが保有する地方の資産や観光資源をワークスペースとして再定義。新幹線などの移動を掛け合わせたワーケーションを提案する。具体的には、新潟県湯沢町のスキー場「GALA湯沢」を通年型山岳リゾートとして提案する他、外部サービスと連携しながら、JR東日本グループ宿泊施設の一部に定額制多拠点居住サービスを導入。「休暇+テレワーク」といった豊かな働き方により生産性向上と観光活性化を両立させ、地方創生と新たなライフスタイルの創出を目指す。