セールスフォース・ドットコムは、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」として実施される「特別定額給付金」において、受付後から給付までの一連の申請管理や進捗確認を行うためのシステム「特別定額給付金管理システム」を構築し、東京都荒川区にて運用を開始した。
同システムは、特別定額給付金の管理業務において、住民からオンラインもしくは郵送にて給付金申請を受け付けたあと、両方の情報をまとめて給付金の一連の業務を管理する。同システムを利用することで、荒川区では、受付直後から給付金支払いまで、区民1人ひとりの申請状況を一括で管理できるようになる。
また、同システムはLGWAN(閉域網接続)経由でのみ利用可能なため、セキュリティ面においても安心・安全に利用することができる。なお、同システム構築は、同社パートナーの両備システムズの支援を得て早期の実現に至ったとのこと。
特別定額給付金の給付開始が近づくにつれ、荒川区ではスムーズな支払いができるよう準備を進めてきた。今回荒川区では、給付金事務の迅速な実施と業務効率化を目的として、同システムの採用を決定したという。
今回提供を開始した同システムについて、荒川区での運用開始を受け、同社では日本全国の自治体向けに提供できるよう準備を進めている。導入支援に際しては連携企業と協業の上展開していく考え。
同システムの主な機能は、次のとおり。
- 給付対象者(世帯・世帯構成員)の確認・審査機能
- バーコードリーダによる郵送申請の受付機能、およびDV申請者の把握機能
- オンライン申請(マイナポータル)の取込、および二重支払い防止機能
- 給付金支給プロセスの進捗管理機能と状況の見える化(グラフ)機能
- 既存の基幹業務情報(住民基本台帳など)提供データの照会機能
- 金融機関への振込依頼情報管理機能
- 住民の事情などによる給付差止対象者の管理機能
- 住民からの問合せ対応履歴機能
- LGWAN、IP-VPN対応