アンテリオは、全国の医師1万6,717人を対象に、「MRからの定期的なメールによる情報提供の実態」について調査した。
多くの製薬企業ではMRの生産性向上のために、タブレット端末を用いた説明やeプロモーションといったITを活用したツールを導入しているが、ここ1、2年はメールによる情報提供も増えている。
医師がどの製薬企業からメールで定期的に情報提供を受けているのかを確認したところ、もっとも認知度が高かったのは「第一三共」だった。上位7位までの製薬企業は、MR評価における総合ランキングにおいても上位7社にランクインしており、メールが医師との重要なコミュニケーションツールの一つとして活用されていることが推察される。
MRの訪問がある製薬企業の数については、75.9%の医師が「5社以上」と回答、平均13.5社に。一方で、メールでも情報提供を受けている医師は「半数以下」で、平均でも1.5社にとどまっており、訪問しているもののメールで情報提供を行っていないMR・製薬会社が多いと推察できる。
医師がMRを評価する際に重視している項目について、メールによる情報提供の有無別に確認。その結果、「訪問およびメール」で情報提供を受けている医師がもっとも多く挙げたのは「人間性」で、「訪問のみ」よりも4.4ポイント上回った。
また、「訪問のみ」と「訪問およびメール」で情報提供を受けている医師でギャップがもっとも大きかったのは「アポイント力」に。単にメールで情報提供するだけでなく、それをきっかけとして面談につなげ、さらに症例ベースのディスカッションを行うなどといった双方向のコミュニケーションが求められているとも考えられる。
本調査は、2018年8月、全国の医師(27診療科)を対象にウェブアンケートで実施。有効回答数は、院勤務医(20床以上)12,892サンプル、開業医(19床以下)3,825サンプルである。