日本IBMは、企業全体の戦略的かつ効率的なマルチクラウド活用を支援するため、最適なクラウドの選定から調達、管理までを一元的に提供する「IBM Cloud Brokerage Services」を発表し、本年11月20日から順次提供を開始する。
クラウドの活用が急速に進む中、IT部門が関与することなく業務部門が独自にサービスを決定してしまう、全社的なガバナンスが効かないためリスクを把握できないといった課題がある。そのため、企業全体で統合された調達や管理を行いながら、業務部門が迅速かつ柔軟にクラウドを利用できることが求められており、これにより、業務の効率化、ITコストの最適化、ガバナンスの強化を図ることが重要とのこと。
「IBM Cloud Brokerage Services」は、ひとつのダッシュボード画面から、複数のクラウド・ベンダーのサービスに対して計画、調達、管理の3つのフェーズを包括的に提供し、企業全体のマルチクラウド活用を戦略的かつ効率的に支援する。
計画
クラウドへの移行を検討しているアプリケーションについて相対的に評価できるツールを提供。質問に回答していくことで、最適な環境、クラウド化の効果、クラウドへの移行容易性を数値化して評価し、分析結果や推奨理由を提示。さらに、機能要件への適合度、パフォーマンス、価格の点でクラウド・プロバイダーを、比較し、最適なマルチクラウド環境の選択を支援。また、マルチクラウドの構成は承認済みカタログとして登録することもできる。
調達
業務部門の利用者は、承認済みカタログからサービスを選択し、必要な機能や数値を入力して最適なサービスを選択後、発注、購買、環境設定といった業務を可能に。また、注文の承認などのワークフローも用意されている。
管理
複数プロバイダーのサービス利用数、利用金額、使用率、利用予測などを一元的に管理できるポータル機能を提供。また、事前に定義したポリシーに基づいて、違反状況を一元的に管理することもでき、不要な資産の特定に利用できる。