ラクスが提供する商談獲得特化型ツール「配配メールBridge」は、BtoB企業の営業部門担当者・責任者を対象に「BtoBセールスにおける生成AI活用実態調査」を実施した。
生成AI導入後の効果実感、「時間削減」と「余裕の創出」が上位に

「生成AIを活用している業務」について質問したところ「営業メール・提案文作成」が63%ともっとも多く、「議事録の要約」が44.1%、「トークスクリプト作成」が36.5%と続いた。

次に、「生成AIを活用して良かったと感じていること」について質問したところ、「業務にかかる時間が削減された」が50.1%ともっとも多く、「営業活動に余裕が生まれた」が38.3%、「アイデアが出しやすくなった」が36.3%と続いた。
生成AIの活用によって、業務時間の短縮や余裕の創出が進み、営業現場では作業負担の軽減にとどまらず、提案や思考の質を高めるための時間が確保されるなど、働き方にも前向きな変化が生まれている様子がうかがえる。
時短効果は定型作業でこそ発揮 「1時間以上」実感の声も

業務ごとに感じている時間短縮の実態について、各業務でもっとも多かったのは「1分〜30分未満」の時間削減であり、とくに「営業メール・提案文作成(56.8%)」や「商談準備の情報収集(50.5%)」など、文章を扱う定型作業で時間削減の傾向が際立った。
活用ツールはChatGPTがもっとも多く、Copilot、Geminiが続く

営業現場で実際にどのようなツールが活用され、どのように学習が進められているのかを知るため、「現在、業務で利用している生成AIツール・サービス」について質問したところ「ChatGPT」が57.9%ともっとも多く、「Microsoft Copilot」が31.2%、「Google Gemini」が31%と続いた。
また、「生成AIについてどのように学んでいるか」質問したところ「社内研修・eラーニング」が42.1%でもっとも多く、「社外セミナー・講演会」が25.2%、「YouTube・動画講座」が22.9%と続いた。
生成AIで導入後、7割超が「受注率3%以上アップ」

「生成AIを導入後、受注率はどれくらい上がったか」について質問したところ、上位3つは「3~5%未満(33.3%)」「5~7%未満(21.4%)」「1~3%未満(16.1%)」となった。
生成AIの活用によって業務効率が向上したことで、コア業務に時間を割けるようになった結果、成果につながったと考えられる。
一方で、受注率の向上を実感していないと回答した層も一定数見られた。その背景にはどのような要因があるのか質問したところ、次のような回答を得た。
<AIを活用したものの、受注率の向上につながらなかった原因とは?>
- うまく利用できていないから(20代/男性/北海道)
- 効率だけで売上を上げるプロンプトを入れていないから(40代/女性/宮城県)
- 使い方がよくわからない(50代/男性/東京都)
- 的確なアウトプットができなかった(50代/男性/千葉県)
- プロンプトの正確な指示ができていないため、結果を得るまでの効率が悪い(50代/男性/静岡県)
成果向上には商談前の準備が重要なポイントに

「受注率を改善するために取り組みたい領域」について質問したところ、「上流(商談前の準備やアプローチ)」が71.3%で多数派となり、「下流(クロージングやフォロー)」の28.7%を上回った。
営業現場では、受注率改善に向けて、商談前の準備やアプローチといった上流工程への関心が高まっており、効率化だけでなく、商談機会の質を高めるための工夫が求められている様子がうかがえる。

「上流の中で取り組みたい内容」について質問したところ、「顧客とのやり取りの効率化」が32.8%でもっとも多く、「新規リスト作成」が28.7%、「パーソナライズ営業メールの作成」が28%と続いた。
【調査概要】
調査名称:BtoBセールスにおける生成AI活用実態調査
調査期間:2025年6月17日(火)~2025年6月18日(水)
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:397人
調査対象:調査回答時にBtoB企業の営業部門担当者・責任者であり、商談創出に携わっており、業務で生成AIを利用している方と回答したモニター
調査元:ラクス
モニター提供元:PRIZMAリサーチ