「1→10」に特化した勝ちパターンづくり
━━御社が提供するSales Driveの特徴を教えてください。
Sales Driveは、リードジェネレーションから商談化までワンストップで提供するBPOサービスです。TISがオープンイノベーションによる新サービスという特性を活かし、営業組織の「1→10」でのグロースに特化した「勝ちパターンの型づくり」を提供しています。
我々の強みは、見込み客の獲得から商談化までをワンストップで支援していくうえで、ツールとリソースをセットで提供している点です。データの集積から分析を行うツールは、自社開発したアウトソーシング特化のものを活用するため、横断的に収集したデータをフル活用し、提供することができるのです。
また、リード獲得手法も特徴的ではないかと思います。ひとつは「リードエンリッチメント」――Sales DriveのデータベースからRAW データを抽出し、それらを分析したうえで架電時のシナリオをつくり上げていくアプローチです。もうひとつは、自社独自の企業データベースデータに基づいた優先ターゲットの抽出。おそらくツールの活用のみであれば後者しかできませんし、ほかのBPOサービスであれば、RAWデータをツールに直接流し込むことは難しいでしょう。ツールとリソースをセットで提供しているからこそのソリューションであると考えています。
商談ナレッジが蓄積されるほど、「どこに、何が刺さるか」が学習されていき、そうして得られたノウハウを自社の「勝ちパターン」に盛り込むことができるようになります。商談の回数を重ねるごとに成果が高められていくイメージです。
現在水面下でさらなるシステム開発を進めており、早ければ2022年9月、遅くても10月以降には、インテリジェンスを高めたサービスアップデートを実装する予定です。
━━10月頃にアップデートを予定しているとのことですが、それ以降に実装する予定の機能があれば教えてください。
ゆくゆくはマーケティング領域まで対象範囲を広めようと考えています。当社の資本提携先の中には、インバウンドの仕組みと「勝ちパターンづくり」のノウハウを豊富に持つ企業もいるため、マーケティングからインサイドセールスまでの領域を一気通貫で提供しながらユーザー企業のニーズに即したナレッジを提供し続けていく予定です。
━━BPOを利用するメリットを認識しながらも、活用に踏み切れない営業組織も少なくないように感じます。どのような点が懸念されているのか、天野さんの考えをお聞かせください。
現状のスキームでビジネスが成立しているケース、リソースの枯渇など課題が明らかであっても「結局、手間がかかるんでしょう?」と費用対効果に懐疑的なケースなど、さまざまな理由が考えられます。シリーズA以降のベンチャーでは、アウトソーシングを活用したものの「使いこなせなかった」「期待以上の効果を得られなかった」過去の経験から、選択肢を除外するケースも見聞きします。
こうした声を聴くたびに、我々自身は事業拡大を目指すスタートアップ企業や新規事業の支援を生業としていることもあり、歯痒さを感じます。新規ビジネスを軌道に乗せるにあたっては、事業戦略や経営戦略、採用・育成など、扱うべき事柄は「営業」以外にも多岐にわたります。そうした取り組むべきタスクが数多くある中で、より注力するべき事柄に注力するべく、営業組織の強化をワンストップで支援する「BPO」という選択肢も視野に入れていただければと思います。
━━ありがとうございました!