大学生は営業・セールスについてどう考えているか?
私は毎週、大学生に対して「営業の授業」を行っている。この取り組みは全国的に見ても珍しい。文系学生の7割以上が「営業職関係」に就くとされているにもかかわらず、大学では営業について一切教えない。これは近い将来に改善されるべきである。
さて、今年の大学の授業は、コロナウイルの影響によりTeamsなどを活用し、「テレワーク」で行っている。はじめは「パソコンの前で授業をするのはどうなんだろう……」と不安に思っていた。しかし、慣れてくるとそうでもない。むしろ出席率や課題の提出率は高い。さすがデジタルネイティブ世代、オンラインの扱いに非常に慣れているのだ。
学生にリモートで授業を行い、毎回営業やビジネスに関する課題を出す。各個人にメールで考えを提出してもらって、これを出席確認の代わりにしている。この回答をチェックすることで「今の若い人は営業にこんな印象があるのだな」ということが見えてくる。営業コンサルタントの私にとってこれ以上重要な情報はない。
以前、「営業にどういう印象を持っているか?」という課題を出した。回答は2割がポジティブ、8割がネガティブなものだった。
2割のポジティブな意見の理由は以下のようなもの。
- 自分の実力で結果を出せる
- 時間を自由に使える
- 事務職より稼げる
- 人とコミュニケーションがとれる
一方、8割のネガティブの意見はこうだ。
- お客に頭を下げなくてはならない
- ノルマがきつそう
- お客様の言いなり
- 休みの日でも呼ばれたら行かなくてはならない……etc.
学生でなくても多くの人が同じような意見だろう。営業・セールスに対して、良いイメージを持たない人は多い。
しかし、営業・セールスはやり方さえ学べばある程度の結果は出るもの。私は自分自身の経験としてこれは間違いないことだと強く主張する。そして、その事実を学生に知ってもらいたくて毎週授業をしているのだ。