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ポジティブな「自分じゃなくてもいい」が働き方を変える サイボウズ・営業部長に聞く

2019/01/16 00:00

 「働き方改革」が言われる以前から、「選択型人事制度」「在宅勤務制度」など、独特のワークスタイルで多様な働き方を可能にしてきたサイボウズ。しかしそういった考えは、営業部門で最前線に立つ男性社員も持っているのだろうか。その答えは、自社のサービス「メールワイズ」を活用して、営業部門の働き方の「文化」を変えたという、伊藤英高さんのお話にあった。

近畿2府8県をひとりで!? ピンチで気づいた「自分じゃなくてもいい」

――「パートナー第1営業部」の部長でいらっしゃいますね。現職に到るまでのキャリアについてお聞かせください。

まず、サイボウズの営業部門は大きく2種類に分けられます。ひとつは僕も所属する「パートナー営業部」。パートナー企業(販売代理店)を通じて、お客様にサイボウズ製品を届ける部門です。もうひとつは「ソリューション営業部」で、お客様から当社に直接いただく導入相談のお問い合わせに対し、当社がダイレクトにご提案させていただく部門です。ソリューション営業部で得た知見を、パートナー企業に展開することも多々あります。

僕のキャリアを順を追って説明しますと、新卒でサイボウズに入社したのですが、実は企業に就職するつもりはありませんでした。出身地である愛媛に帰って体育の教師になりたいという夢を持っており、教員採用試験の面接試験の対策として企業に応募していたところ、就活サイトで「説明会に参加すると抽選で○名にハワイ旅行プレゼント!」というサイボウズのバナーを見つけ、エントリーしてみたという経緯です。社長の青野と副社長の山田の会社説明会が漫才みたいにおもしろかったこと、教員になる前に社会人経験を数年積んでおくのもいいなと思ったことから、サイボウズに入社しました。

そんな動機ですから、営業職を希望していたわけではなかったのですが、当時もっとも大きなパートナー企業を担当するチームに配属になりました。そこで1年ほど経験を積むと、当時の営業本部長にオフィスの1Fにあるスターバックスに呼び出されたんです。大事な話はスタバでという人でしたから、「何かやらかしたかな」と不安を覚えつつ話を聞きに行くと、「大阪に行かないか」と。それが意味するのは、単なる支社への異動ではなく、近畿地方の2府8県の営業を統括する営業所の立ち上げだったんです。とても入社2年目になったばかりの若造がやる仕事ではないと思いお断りしたんですが、その後何度もスタバに呼び出されたので、お引き受けしました。大阪への異動が、僕のキャリアのもっとも大きな転機だと言えます。これが大変で、愛媛に帰って教師になるどころではなくなったのですが。

サイボウズ株式会社 営業本部パートナー第1営業部部長 伊藤英高さん

――大阪で何があったんですか?

異動して3年ほど経ったある日、当時の大阪営業所は僕と先輩のふたりだったのですが、先輩が家業を継ぐため退社することになり、数ヶ月間、僕ひとりで大阪営業所を回さなくてはならなくなったんです。これはまずいと。なにせ、多い日は1日4件、近畿地方のあちこちを訪問していましたから。絶望的な状況下で唯一救いだったのが、派遣社員でいらしていた営業アシスタントの方が、「私にできることはやりますよ」と言ってくれたこと。だから思い切って、当社のメール共有ツール「メールワイズ」を使って、アシスタントに僕宛に来るメールをすべて共有することにしたんです。情報を社内でオープンにしないと、僕がボトルネックになり、仕事が止まってしまうと思いました。

すると、まず訪問スケジュールの調整をしてくれるようになりました。神戸の次は滋賀、でもお昼は30分だけ食べられるみたいなスケジュールもありましたけど(笑)。他に、カタログが欲しい、サービスの機能について知りたいといったことにも対応してもらえるようになりました。そうして3ヵ月、営業は僕ひとりでなんとか回すことができました。その経験から気づいたのは、「僕じゃなくてもいいんだ」ということです。お客様先を訪問する、価格の交渉をするといった僕じゃなければいけない仕事もあるのですが、アシスタントに頼める仕事もある。その気づきが大きかったですね。

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