Rimoは、AI議事録サービス「Rimo Voice」が、大成建設の建築本部を中心に122部署において採用され、定着していることを発表した。

背景
建設業では、施主との打ち合わせから設計協議、所内定例、業者間調整に至るまで、さまざまな意思決定が会議を通じて行われている。その際、1件の定例会議の議事録作成に従来約3時間を要しており、現場担当者の負担となっていた。加えて、建設業法に基づく打合記録の10年保管義務への対応も求められており、記録業務の効率化は現場の生産性向上における重要な課題となっていた。
こうした課題に対し、Rimoは2024年5月、大成建設・日立グループ3社が開発を進める「建設承認メタバース」の議事録機能開発パートナーとしてプロジェクトに参画した(※)。
※「Rimo、大成建設・日立グループ3社と手を組み、建設業の議事録のあり方に変革をもたらす『建設承認メタバース』の開発パートナーとしてプロジェクト参画」(2024年5月16日発表)
活用状況
大成建設では、建築本部を中心に100部門以上で施工現場における定例会議や分科会などでの議事録作成にRimo Voiceを導入している。2026年3月時点の活用状況は次のとおり。
- 活用部署数:100部門以上(建築本部122部署、2026年3月時点)
- 月間活用件数:700件超
- 議事録作成時間:従来は約3時間 かかっていたが 1時間以内(約66%)に削減
- 法令対応:建設業法に定める打合記録の10年保管義務に自動対応
大成建設ではRimo Voiceの導入により、議事録作成時間が従来要していた3時間から1時間以内に削減され、現場担当者は本来の施工管理業務に集中できる環境が整いつつある。
1.建設プロジェクトごとのExcel・Word書式への自動出力が現場定着の鍵に
建設現場では、案件に応じて議事録の書式が個別に定められている。案件で定められたExcelやWordのフォーマットでの提出が求められるため、議事録AIを導入しても自社書式への転記作業が残れば、業務改善は限定的なものにとどまる。
Rimo Voiceの「カスタムダウンロード機能」では、各現場で使用しているExcel・Wordの議事録テンプレートをアップロードするだけで、AIが会議内容をそのフォーマットに沿って自動出力する。現場担当者は出力されたファイルをそのまま提出できるため、議事録作成という業務そのものをAIに委ねることが可能になった。
導入時のテンプレート設定から運用サポートまでを一貫して提供することで、専門知識がない現場スタッフでも操作できる環境を整えている。こうしたパッケージ化されたサポート体制が、100部門以上への展開と導入継続を支えている。
2.作成された定例会議議事録は大成建設社内システムに自動格納
Rimoと建設承認メタバースシステム、大成建設社内システムの連携により、会議の議事録をRimoで自動生成し、そのデータを大成建設の社内システムへ自動格納する仕組みを実現した。これにより、議事録の共有・保存作業の手間を削減するとともに、議事録データの散逸を防止し、会議情報の確実な管理を可能にする。
3.情報セキュリティへの取り組み
Rimo Voiceは、建設業をはじめとするエンタープライズ企業での利用を前提に、セキュリティ基準を満たしている。ISO 27001(情報セキュリティマネジメント)およびISO 27017(クラウドセキュリティ)の認証を取得しており、すべてのデータは国内のデータセンターに保管される。
また、会議音声や議事録データがAI(大規模言語モデル)の学習に利用されることはない。SSO(シングルサインオン)やIP制限、監査ログなどの管理機能も備えており、大規模組織での導入にも対応している。
大成建設 建築本部プロジェクト・マネジメント部 電力施設計画室課長 川瀬豪氏のコメント
従来、建設業の作業所では長時間勤務が常態化しており、2024年の働き方改革関連法の適用を契機に、当社でも業務のあり方を見直し、変革を進めています。特に作業所では、定例会議や分科会など数多くの打合せが行われ、その議事録作成業務は現場所員にとって決して小さくない負担となっていました。
こうした課題の改善に向け、当社ではAI議事録サービスの中からRimoを選定しました。Rimoは直感的な操作で、少ない手数で議事録のアウトプットを得られる点が特長であり、多忙な建設現場の業務環境にも非常に適しています。実際に活用を進める中で、議事録作成業務や情報共有にかかる労力は大きく低減しており、社内でも「Rimoが良い」という評判が口コミで広がっています。
これまで当社では、議事録作成業務の省力化を中心に取り組んできましたが、建設業における打合せ記録には、単なる議事録作成にとどまらない大きな可能性があると考えています。例えば、Todo管理や蓄積されたナレッジとAIの活用を組み合わせての技術継承など、さまざまな領域へと発展していくことも期待できます。
今後もRimo様、日立様のお力をお借りしながら、打合せ記録を起点としたDXの推進に取り組んでいきたいと考えています。
日立コンサルティング グローバルロジック連携推進室 ディレクター 古川園清三氏のコメント
建設業における議事録AIの定着は、定例会議の議事録作成という個別業務の効率化に留まらず、次世代の業務スタイルへの変革・AIトランスフォーメーションに向けた重要な第一歩であると考えております。また議事録AIの前提となる定例会議・議事録データは、現場の細部情報・ナレッジが凝縮されているだけでなく、会議開催すれば自然と蓄積されていくようになっています。つまりこれらデータをAIが簡単に活用できる状態となったことにより、AIが様々な課題を解決する役割を担える状態へと線で繋がったと感じております。
今後とも建設業における次世代の業務スタイルへの変革に向けて、大成建設様、Rimo様とワンチームで進めていきたいと考えております。
