アドバンスト・メディアは、AI音声認識「AmiVoice」と生成AIを活用し、商談の支援・記録・分析、営業活動の効率化と成果向上を支援するソリューション「AmiVoice SalesAgent(アミボイス セールスエージェント)」のβ版を2026年1月下旬にリリースすることを発表した。
AmiVoice SalesAgentは、営業組織の強化・改善に向けた取り組みであるセールスイネーブルメントの促進を目的とした「AmiVoice SalesBoost(アミボイス セールスブースト)」シリーズの新ラインアップとして提供する。

リリースの背景
米Grand View Researchの発表によると、日本国内におけるセールスイネーブルメントの市場規模は、2024年の約252億円から、2030年には約679億円に拡大すると予測され、2025年から2030年にかけて17.9%の年平均成長率が見込まれている(※)。
市場が拡大する一方で、営業活動は企業の成長に直結する業務でありながら、営業担当者のスキルや経験に依存し、属人化しやすいという課題を抱えている。とくに近年では、人材不足や採用難が深刻化しており、営業人材の確保や育成にかかる教育コストや時間的負担が企業の成長を阻む要因のひとつとなっている。
そのような中、アドバンスト・メディアは、テクノロジーの力で営業の課題を解決し、営業活動の効率化と成果向上を支援するソリューションAmiVoice SalesAgentを開発した。AI音声認識AmiVoiceと生成AIを活用し、商談の支援・記録・分析を一元管理することで、商談の質を向上させ、営業の属人化を解消しながら、成果を出せる営業組織の確立を促進する。
※出典:Grand View Research(アメリカの市場調査会社)市場規模は1ドル=150円で算出
主な特徴
1.商談内容を即座にテキスト化し、営業担当者・顧客の感情の動きも可視化
AI音声認識AmiVoiceが、商談中の営業・顧客の会話をリアルタイムでテキスト化し、発話者と発言内容を紐づけて表示する。また、感情解析を活用し、発言内容のポジティブ・ネガティブを判定。商談の雰囲気や顧客の反応を定量的に把握することで、営業担当者の対応力向上に貢献する。
2.生成AIを活用し、重要事項の確認漏れ防止や関連資料の自動表示など商談をリアルタイムで支援
GPTを活用し、商談内容をリアルタイムに分析し営業担当者を多角的にサポートする。「予算」「決裁権」などの重要事項について確認漏れがないかチェックしたり、商談中に発言されたキーワードに応じて、的確な資料をポップアップ表示したりすることが可能。さらに、商談の中で確認すべき事項をタスクとして抽出・表示し、情報の整理と意思決定を支援することで、営業の質の平準化と効率化を実現する。
3.商談終了後、6つの項目で内容を自動分析
商談終了後には、「商談分析」「スキル分析」「商談議事録」「商談アシスタント」「概要」「タスク」の6項目について自動で分析を行う。これらの分析結果の中から、同時に最大3項目を選択して画面に表示することが可能。
- 商談分析:発話割合や話者交代の頻度、質問数など定量的な指標をもとに、担当者や話者ごとの発言傾向を可視化する。
- スキル分析:商談に参加した営業担当者の「伝える力」や「聞く力」などのコミュニケーションスキルを評価し、可視化する。
- 商談議事録:商談中にリアルタイムでテキスト化した会話内容を全文表示。発話ごとの音声再生やキーワード検索などが可能になる。
- 商談アシスタント:商談中に「商談アシスタント」とやり取りした内容を履歴として保存し、あとから確認することができる。
- 概要:商談内容の要約や、顧客のニーズなどを把握できる。
- タスク:商談内容に基づいて抽出されたToDoリストを表示し、次のアクションへのスムーズな移行を支援する。
4.複数の商談を案件ごとに整理して管理
複数の商談をプロジェクト単位で紐づけられるため、案件ごとの進捗や内容を整理して管理することができる。過去の商談履歴は「日付」「キーワード」などの条件で検索でき、プロジェクトの経過を容易に把握することが可能になる。
5.機密情報を扱う商談でも利用できる、セキュアな運用
外部に情報を出すことなく、AI音声認識AmiVoiceによる文字起こしをローカル環境でセキュアに利用でき、クラウドサーバー利用時に発生する通信費や維持費を抑えられる。また、アプリケーションサーバーはオンプレミス環境で提供し、生成AIのクラウドサービスは顧客契約のAzure環境でも利用できるため、セキュアな運用が可能になる。
6.さまざまなマイク構成に対応し、商談シーンをサポート
商談時のマイク構成を選択することが可能。ひとつのマイクで商談の録音を行うモノラル方式や、営業・顧客それぞれにマイクを設置するステレオ方式、Microsoft Teamsなど複数音源を活用するマルチ方式に対応している。モノラル方式でも話者ダイアライゼーション機能を利用して、営業と顧客の発話を分離することも可能になる。
