キーウォーカーは、SFA・CRM・BIツール導入済みの企業に勤務し、営業部門で当該ツールを使用している現場担当者と管理職を対象に、「営業部門におけるSFA・CRM・BIツールの課題と今後の活用展望」に関する調査を行った。

営業活動後の入力タイミング、即時入力派は約4割。入力が遅れる理由とは

はじめに、「営業活動後、SFAツールへの入力はどのようなタイミングで行っているか」について質問したところ、次のような回答結果になった。
- 毎回すぐに入力している(40.2%)
- 1日の終わりにまとめて入力している(32.2%)
- 週に数回まとめて入力している(11.2%)
- 月に数回まとめて入力している(3.9%)
- 入力自体ができていない・入力漏れが多い(12.5%)
「毎回すぐに入力している」という方が約4割いる一方で、「後でまとめて入力」や「入力できていない・入力漏れが多い」といった方が一定数いることがわかった。
では、入力が遅れたり、漏れが発生したりする背景には、どのような要因があるのか。
前の質問で「毎回すぐに入力している」と回答した方以外に、「SFAツールへの入力が遅れる理由」について質問したところ、「他の業務の優先順位が高く入力が後回しになる(44.2%)」がもっとも多く、「入力項目が多すぎる(38.5%)」「モバイルで入力しづらい(30.7%)」という回答だった。

次に、「営業活動後のSFA・CRM・BIツール(または社内システム)への入力について、どのようなことがあればモチベーションが高まると思うか」について質問したところ、「入力の目的やデータの使い道が明確(54.8%)」がもっとも多く、「自分の成果や成長が可視化される(40.1%)」「入力内容がKPIと連動している(36.5%)」という回答だった。
活用用途は「会議の数値確認」「活動の振り返り」が中心

「ダッシュボードを主にどのような用途で使用しているか」を質問したところ、営業部門の管理職と現場担当者で次のような回答結果になった。
<営業部門の管理職>
- 営業会議の数値確認(58.2%)
- 自身や部下の営業活動の振り返り(46.6%)
- 業績の進捗確認(41.0%)
- 上司・役員への報告資料作成(35.9%)
- 次のアクションの検討(15.4%)
- ほとんど使用していない(2.2%)
- その他(0.4%)
<営業部門の現場担当者>
- 営業会議の数値確認(48.6%)
- 自身や部下の営業活動の振り返り(43.6%)
- 業績の進捗確認(39.5%)
- 上司・役員への報告資料作成(26.0%)
- 次のアクションの検討(20.7%)
- ほとんど使用していない(1.9%)
- その他(0.2%)
管理職、現場担当者ともに、「営業会議の数値確認」がもっとも多く、「活動の振り返り」「業績の進捗確認」が続いた。会議や報告などの、数値の「確認・共有」が中心となっており、「次のアクションの検討」といった発展的活用は限定的だった。
使われるダッシュボードに必要な条件と改善点は?

「ダッシュボード上で『もっと充実してほしい』と感じる指標」について質問したところ、営業部門の管理職と現場担当者で次のような回答結果になった。
<営業部門の管理職>
- 商談ステージ、進捗率などのプロセス指標(53.1%)
- 受注件数・売上などの成果指標(46.4%)
- アポイント件数などの活動指標(33.1%)
- 顧客属性分析などのマーケティング指標(31.6%)
- 顧客満足度・NPSなどの定性データ(17.8%)
- その他(1.2%)
<営業部門の現場担当者>
- 商談ステージ、進捗率などのプロセス指標(48.2%)
- 受注件数・売上などの成果指標(42.3%)
- アポイント件数などの活動指標(29.6%)
- 顧客属性分析などのマーケティング指標(28.5%)
- 顧客満足度・NPSなどの定性データ(15.8%)
- その他(0.4%)
管理職、現場担当者ともに、「商談ステージ、進捗率などのプロセス指標」がもっとも多く、「成果指標」や「活動指標」が続いた。この結果から、営業の「結果」だけでなく「過程」を可視化したいという意識が強いことがうかがえる。

最後に「ダッシュボードが『もっと使われる』ために、どのようなことが強化・改善されればよいと思うか」について質問したところ、営業部門の管理職と現場担当者で次のような回答結果になった。
<営業部門の管理職>
- 階層ごとに必要な情報だけが見られる(35.3%)
- 指標が目的別に整理されている(31.6%)
- 営業データや分析結果を汎用的なファイル形式で出力できる(31.0%)
- 必要な指標をワンクリックで確認できる(27.2%)
- 役職・部門に応じたカスタマイズが可能(25.4%)
- 顧客満足度などの定性情報も取り入れられる(21.9%)
- 顧客属性やマーケティング視点の分析指標がある(15.2%)
- 商談ステージや進捗率などプロセス指標が細かくわかる(10.5%)
- その他(1.4%)
<営業部門の現場担当者>
- 指標が目的別に整理されている(28.8%)
- 階層ごとに必要な情報だけが見られる(28.7%)
- 営業データや分析結果を汎用的なファイル形式で出力できる(28.7%)
- 必要な指標をワンクリックで確認できる(25.6%)
- 顧客満足度などの定性情報も取り入れられる(19.9%)
- 役職・部門に応じたカスタマイズが可能(19.0%)
- 顧客属性やマーケティング視点の分析指標がある(17.5%)
- 商談ステージや進捗率などプロセス指標が細かくわかる(8.4%)
- その他(1.0%)
管理職、現場担当者ともに、「階層ごとに必要な情報だけが見られる」「指標が目的別に整理されている」が上位となった。
【調査概要】
「営業部門におけるSFA・CRM・BIツールの課題と今後の活用展望」に関する調査
調査期間:2025年10月8~10日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1,034人
調査対象:調査回答時にSFA・CRM・BIツール導入済みの企業に勤務し、営業部門で当該ツールを使用している現場担当者と管理職と回答したモニター
調査元:キーウォーカー
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
