ユーソナーは、自由なキーワードで企業の購買意欲をリアルタイムに特定し、ターゲット企業をリスト化できる「興味シグナル」(※1)と、AIを活用して高精度なターゲットリストを生成するAI拡張型インテントデータ生成サービス「興味サイン」(※2)を正式リリースした。
本サービスは、日本最大の法人データ「LBC」(※3)と企業の行動データを統合し、営業・マーケティングの効率と成果を向上させる。また、これらのサービスはユーソナーの経営戦略プラットフォーム「プランソナー」(※4)に実装されている。
開発の背景
BtoBマーケティングでは、次の課題が営業・マーケティング活動の効率化を阻害している。
- 潜在顧客の行動の可視化不足:購買プロセスの初期段階(いわゆる「ダークファネル」)の行動データを把握する手段が限られている。
- 離反リスクの予測不足:既存顧客の離反兆候を早期に検知できず、競合に移行する可能性を見逃す。
- リアルタイムでのリード検出不足:適切なタイミングでアプローチ先を特定する手段の欠如。
さらに、Cookieを使用しない高精度なターゲティングが求められる現在、個人情報保護を確保しつつ企業ニーズを可視化する技術の重要性が増している。
ユーソナーは、これらの課題を解決するため、2019年に発表した、企業の固定IPアドレスを使った企業リスト(インテントデータ)生成サービス(※5)を進化させ、「興味シグナル」「興味サイン」を開発した。これらのサービスを経営戦略プラットフォーム「プランソナー」に実装することで、営業活動の効率化と成果向上を支援する。
サービスの概要
1.興味シグナル
任意に指定したキーワードに興味を持つ企業をリスト化する、インテントデータ生成サービス。
キーワードベースのリスト生成:指定したキーワードに基づき、ウェブ行動データを解析し、潜在顧客を可視化する。
LBCとの連携:企業属性データ(業種、売上規模、所在地など)を統合し、精度の高いリストを生成する。
リアルタイム対応:直近の行動データを基に、商談化のタイミングを把握できる。
2.興味サイン
興味シグナルで得たデータを地域IPやAIを活用して拡張した高精度なターゲットリスト生成サービス。
AIを活用して地域・企業属性での絞り込み:AIを活用し、ウェブ行動履歴と企業属性を組み合わせて興味関心がある企業を推定する。
特許出願中の技術の採用:企業の固定IPアドレスやCookieに頼らない手法で、高精度な企業のインサイトを提供する。
経営戦略プラットフォーム「プランソナー」での活用方法
「興味シグナル」と「興味サイン」は、自社サイトを閲覧している企業を特定できる「ライブアクセス」(※6)と併用利用が可能な経営戦略プラットフォーム「プランソナー」に実装され、次の効果をもたらす。
- ターゲットの明確化
「興味シグナル」と「興味サイン」が検出した購買意欲の高いターゲット企業を、プランソナー上で動的にリスト化。優先度の高い企業を営業担当者に共有することで、営業活動を効率化する。
- 潜在顧客へのアプローチ
「興味シグナル」と「興味サイン」のデータを活用し、ターゲット企業の行動やニーズをリアルタイムで可視化。プランソナーのダッシュボード上で潜在顧客へのアプローチ状況の管理がしやすい形で提供する。
- 獲得リードの登録・属性付与・分析
展示会や資料請求などで獲得したリード情報に「興味シグナル」と「興味サイン」で検出されたニーズを付与し、属性情報と合わせて分析。優先アプローチのタイミングを判別できる。
- 有望見込み客の育成
「興味シグナル」と「興味サイン」をはじめとするさまざまな企業属性データをプランソナーで活用し、マーケティングオートメーション(MA)ツールやCRMシステムとのシームレスなデータ統合を図る。有望見込み客の特定やキャンペーン設計、育成活動を効率的かつ円滑に進められる環境を提供する。
- 効率的な営業活動
「興味シグナル」「興味サイン」で把握した企業のニーズを名刺情報にも紐づけて抽出が可能なため、営業担当者は具体的なアプローチ戦略を立案可能。これにより、商談化の確率を向上させる。
- 離反顧客の早期検知
「興味シグナル」と「興味サイン」を活用することで、CS活動や自社ウェブサイトの来訪履歴だけでは見逃されがちな他社製品検索や競合サービスへの関心を示す離反予備群を特定。隠れたニーズの把握を可能にし、リスクの早期対応を支援する。
※1 「興味シグナル」は、広告配信結果、提携企業の3rd Partyデータなど約8,000サイトのデータを収集・解析し、任意のキーワードに興味関心がある企業を特定できるインテントデータサービス
※2 「興味サイン」は、自由なキーワードで興味関心がある企業を特定できる「興味シグナル」を地域や企業属性などを用いてAIで拡張した日本初のインテントデータサービス
※3 「LBC」は、日本全国の事業所に11桁の管理コードを採番したユーソナーの法人データ。業種や売上高、利益、従業員数、固定IPアドレスなど企業の属性情報を紐づけて一元管理しています。取引先データを「LBC」と突合することで、取引先を除いた精微なターゲティングを可能にする
※4 「プランソナー」は、企業の経営戦略立案から実行までを一元管理できるプラットフォーム。迅速な意思決定が求められる現代のビジネス環境において、プランソナーは次世代の戦略ツールとして、戦略担当者やマーケティング担当者を強力にサポートする
※5 ユーソナーが2019年に発表した企業リスト生成(インテントデータ)サービスについて
※6 「ライブアクセス」は、企業のIPアドレスから来訪企業を判別し、プランソナーに表示やGoogleアナリティクスに付与する。企業名以外にも業種や従業員数などが判別可能なため、LPや広告の効果検証や、来訪企業を営業リストとして利用することもできる