代理店連携管理クラウド 「PartnerSuccess」PRM(※1)を開発・運営するパートナーサクセスは、SBIインベストメント、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、あおぞら企業投資、テラスカイベンチャーズ、Plug and Play Japan、グローバル・ブレインらから、シリーズAラウンドとして約4億円の資金調達を実施した。今回の調達により、累計調達額は約8億円となる。
※1 PRMとは:「Partner Relationship Management」の略で、ベンダー(メーカー)と代理店(パートナー企業)の関係を最大化するビジネス戦略手法
資金の主な活用
1.金融領域へのサービス拡張
BtoB流通の約1/3を占める金融機関との連携をさらに円滑にするため、厳格なセキュリティ基準に対応したシステムアップデートを進めてきた。本ラウンドでは、SBIインベストメント、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、あおぞら企業投資など銀行系の投資家が参画。地方銀行などへの導入を推進していく。
2.マルチプロダクトのリリース
リレーション・イネーブルメント・インセンティブの3つのステップを柱に、プロダクトの機能追加およびマルチプロダクト化を図る。これまでリレーション(代理店管理や連携)に特化したプロダクトからスタートしたが、今後はイネーブルメント(活性化)、インセンティブ(動機づけ)といった新たなプロダクトや機能をリリースしていく。
3.開発体制およびビジネスサイドの組織拡張
これまでのプロダクトドリブンな開発体制から、マルチプロダクト化を進め、テックドリブンな組織へと進化させていく。AIや独自アルゴリズムへの研究開発投資を強化し、データとテクノロジーを駆使した「テックカンパニー」を目指していく。
投資家からのコメント (順不同)
“顧客がプロダクトを愛している”
顧客と本気で向き合い、作り上げてきたプロダクト「PartnerSuccess」はパートナービジネス改革に新風を吹き込むと確信しています。10年超業界に携わり、深い知見を持つ永田さん率いるパートナーサクセス社の魅力に惹かれ、更なる成長を応援するため投資させていただきました。このチームならできる。SBIグループのアセットをフル活用して全力で支援して参ります。
今回のラウンドで、株主としてご支援できることをうれしく思っております。
昨今の人材不足の中、事業拡大を目指すためには、企業間のパートナーセールス戦略が今後重要になっていくと考えております。
そんな中、パートナーサクセスのサービスは、メーカーと代理店のアナログな管理からの脱却や良好な関係構築による、売上拡大に貢献するため、益々必要な存在になると思います。今後MUFGリソースを活用して、サポートをして参ります。
代理店営業の現場を知り尽くした永田社長のもと経験豊富な開発メンバーが参画して理解しにくい日本特有の代理店営業の課題に刺さるプロダクトを提供できている点に優位性があると考えております。
また、現在の延長線上にない事業展望について、迅速に顧客の声を吸い上げて実現可能性を感じる計画をご提示いただいた点が強く印象に残っており、この経営陣の皆さんの手掛ける事業であれば大きく飛躍できると確信しております。
拡大している代理店ビジネスの領域で、今まで見えなかった代理店の動きを可視化し、代理店ビジネスの更なる活性化に繋げられる、パートナーサクセス社のPRMは、今後 益々注目されると感じております。
永田代表を始めとした、推進力のある素晴らしい経営チームによる、爆発的な事業成長と幅 広い業界への展開を期待しております。みずほキャピタルも引き続き、グループのネットワークを活用して、総力をあげて支援して 参ります。
この度、パートナーサクセス社のシリーズAラウンドに参加できましたことを、大変嬉しく思います。国内のBtoB販売において、パートナーセールスが今後ますます重要な役割を期待されている一方で、その商慣習や構造には依然として大きな課題が山積しています。
パートナーサクセス社が提供するソリューション「PartnerSuccess」は、これまで見えづらかった、メーカー、パートナー等各ステークホルダー間に跨るデータを可視化・共通化し、販売動向の確認、コミュニケーションのハードルを大きく下げることで、業界全体に革命的な変革をもたらす可能性を持っています。
金融機関として、パートナーセールスの一角を担う私たちも、この変革の波に積極的に関わり、パートナーサクセス社の成長を全力でサポートしていきます。新しい時代を切り拓くための強力なパートナーシップを築けることを、非常に楽しみにしています。
私たちはテラスカイ(東証PRM 3915)のCVCです。
テラスカイは、国内トップクラスのクラウドインテグレーターとしてSalesforceを中心に大企業のマルチクラウド展開を支援しております。当社の知見でパートナーサクセス社の成長を支援し、PRM市場の拡大に貢献できると考え、この度出資させていただきました。既に顧客紹介は実施しておりますが、今後は事業連今後は事業連携も検討してまいります。今回の資金調達を機に更なる成長を期待しております。
パートナーセールスは課題が多く、とても複雑である一方、その規模の大きさから、ビジネスとしてのスケール性にも大きな可能性を秘めた魅力的な領域です。パートナーサクセスには課題に関する高い解像度と、これまで構築してきたステークホルダーの皆さんとの強い関係性があります。当該領域で成功を収める能力と潜在力は十分だと考えており、今回も追加で出資することを決定しました。これからもパートナーサクセスのチャレンジにご一緒できることを楽しみにしております。
Plug and Playとして、今回のラウンドに参画できたことを大変嬉しく思います。永田さんをはじめとする経営チームの卓越した戦略と顧客満足を追求する姿勢が生み出す、日本独自の商習慣に完全にフィットした同社のソリューションは、国内市場で唯一無二の存在感を放っています。今回の金融市場への取り組み強化が、大きな成果をもたらすことを確信しています。
PRMにおいて特に強みを持つ米国の知見を活かし、私たちPlug and Playの強力な海外ネットワークリソースを駆使して、海外市場動向のインサイトや競合分析を提供することで、同社にさらなる価値をもたらすことを全力でサポートしてまいります。これから、PRM領域における革新を共に起こしていけることを大変楽しみにしております。
BtoBの世界では代理販売はとても重要で、なんと取引全体の約75%を占めています。
しかし、その商流はスムーズとは言い難く、ユニコーン企業になったSmartHR社でも、創業期は全く代理販売を活用できませんでした。ベンダーと代理店、両社の連携がよりスムーズになれば、もっと日本の経済活動は活性化されるでしょう。
パートナーサクセスは、サービス開始から2年半で6,000社を超える代理店が利用するという圧倒的なトラクションがあり、この役割をきっと担ってくれると思います。
また、代表の永田さんとは「1984年生まれ」「熊本県出身」「2回目の起業」と共通点が多く、とても親近感を持っています。この共通点に「ユニコーン企業」が加わる日を楽しみにしています。
パートナーサクセスの皆さん、シリーズA調達おめでとうございます。
2020年より出資していますが、その際から感じているのは、やはり永田さんの粘り強さ。シードから短期間でシリーズAに進んだわけではないことを踏まると、大変な面もあったと思います。投資家として色々な様々な事例を見てきており、PMFまで時間を要したものの、足元では順調に推移している投資先もあります。
パートナーサクセスは、メンバーも素晴らしく、解決しようとしているペインは間違いないと思っているので、PMFに至れば成功するという確信を持っており、とにかくファウンダーの永田さんを信じています。
これからLaunchpadにのって、T2D3または少なくともD4を期待していますので、これからも応援しています。
シード投資から約4年にわたってご支援させていただいてますが、この1年間で会社は大きな成長を遂げたと感じています。事業面ではエンタープライズへの導入が複数決定し、日本でパートナーセールスに関わる皆様からの大きな信頼やマーケット認知を獲得し続けています。そして、組織面では経験豊富な人材が結集し、事業成長を強力に牽引していってくれています。引き続き日本のパートナーセールスのあり方を変革できるよう全力でご支援してまいります。
パートナーサクセス 代表取締役CEO 永田雅裕氏のコメント
このたび、新規投資家の皆様との素晴らしいご縁に恵まれ、また既存投資家の皆様からも事業成長を高く評価いただけたことに、心より感謝申し上げます。
これまで私たちは主にIT領域の顧客基盤を築いてきましたが、最近では業界を広げるとともに、売上規模の大きな企業様にもご導入いただく機会が増えております。
現代においては、WEBを通じて直接情報を得ることが可能なため、「代理店販売」に疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかし、BtoB流通の75%が代理店販売によって行われているのが現実です。また、日本が直面している労働人口の減少、とりわけ「営業人口」の減少は大きな課題となっています。今や、1つのメーカーが1人の営業を専属で抱えることが困難な時代に突入しています。
代理店販売をDXするだけでなく、1人の営業が複数のメーカーの流通を担う新しい時代に最適化された代理店プラットフォームの構築を目指しています。