エン・ジャパンは、運営する若手ハイキャリア向けスカウト転職サイト「AMBI」上で、39歳以下のユーザーを対象に「仕事を通じた成長実感」についてアンケートを実施した。
【調査概要】
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査対象:「AMBI」を利用する39歳以下のユーザー
- 有効回答数:1,223名
- 調査期間:2023年3月2日~22日
94%が、企業選びで「成長環境を重視する」と回答
「働く企業を選ぶ上で成長環境の有無を重視しますか?」と質問したところ、94%が「重視する」が56%、「どちらかと言えば重視する」が38%、という回答だった。
世代別では、20代は「重視する」が62%、「どちらかと言えば重視する」が33%、30代は「重視する」が52%、「どちらかと言えば重視する」が41%という回答だった。
男女別では、男性は「重視する」が61%、「どちらかと言えば重視する」35%、女性は「重視する」が49%、「どちらかと言えば重視する」が43%、という回答だった。
企業選びの際に、成長環境の有無を「重視する」「どちらかと言えば重視する」と回答した人に理由を質問したところ、「できる仕事の幅を広げたいから」が69%、「自身の市場価値を高めたいから」が67%、という回答だった。
世代別では、「できるだけ仕事の幅を広げたいから」(20代:66%、30代:70%)「自身の市場価値を高めたいから」(20代:68%、30代67%)という回答に。
男女別では、上位回答に差異はなく、第3位が異なる結果で、男性は「昇給・昇格したいから」が50%、一方、女性は「仕事人生を充実させたいから」が53%となった。
どのような制度や風土がある企業に、成長環境があると感じますか?
▼「社内公募制度」に関するコメント
- 公募制度など、意欲ある社員の可能性を広げることができる制度。(20代男性)
- 自ら異動の希望を出せる制度。(30代男性)
▼「評価制度」に関するコメント
- 人事評価制度が一定の理論に基づいて整備されている環境。(30代男性)
- 昇格、降格含めて正当に判断をしてもらえる環境。(30代女性)
▼「社員育成・研修制度」に関するコメント
- 資格取得手当や研修制度が整っている企業。(20代女性)
- 人材開発、教育に力をいれている体質の企業。(30代男性)
▼「社員のチャレンジを歓迎する風土」に関するコメント
- チャレンジすることを評価し、失敗することを受け入れる環境。(30代男性)
- 自分の能力の少し上の能力が必要な仕事にアサインされる環境。(30代女性)
▼「若手でも活躍できる風土」に関するコメント
- 年齢関係なく能力/ポテンシャルでチャレンジできる企業。(20代男性)
- 若手にも大きな仕事をどんどん任せる風土。(20代女性)
▼「新しいことに挑戦する企業」に関するコメント
- 保守的な考えになりすぎず、チャレンジ精神を忘れていない企業。(20代男性)
- 新しい技術の開発促進を積極的に実施している企業。(30代女性)
▼「ビジョンが明確な企業」に関するコメント
- 時流を捉えながら自社独特の目標やビジョンがあり、売り上げ以外での共感を作れる環境を持つ企業。(30代男性)
- 次の経営戦略が出ていて、取り組みたい分野を提示している企業。(30代女性)
3人にひとりが、現在「仕事を通じた成長実感がない」と回答 9割以上が成長の実感がないことが理由で「転職を考えたことがある」
「現在、仕事を通じて成長している実感はありますか?」と質問すると、「ある」が66%(頻繁にある:12%、時々ある:54%)、「ない」が34%(ほとんどない:25%、全くない:9%)という回答だった。
世代別では、20代は「ある」が67%(頻繁にある:12%、時々ある:55%)、「ない」が32%(ほとんどない:23%、全くない:9%)という回答だった。30代は「ある」が65%(頻繁にある:12%、時々ある:53%)、「ない」が35%(ほとんどない:26%、全くない:9%)に。
男女別では、男性は「ある」が69%(頻繁にある:15%、時々ある:54%)、「ない」が31%(ほとんどない:22%、全くない:9%)と回答。女性は「ある」が62%(頻繁にある:8%、時々ある:54%)、「ない」が39%(ほとんどない:30%、全くない:9%)となった。
現在、仕事を通じた成長実感が「ほとんどない」「全くない」と回答した人に、「それが理由で転職を考えたことはありますか?」と質問したところ、「ある」が91%(頻繁にある:69%、時々ある:22%)、「ない」が8%(ほとんどない:5%、全くない:3%)といなった。
男女別では、男性は「ある」が91%(頻繁にある:68%、時々ある:23%)、「ない」が12%(ほとんどない:22%、全くない:9%)という回答だった。女性は「ある」が81%(頻繁にある:70%、時々ある:21%)、「ない」が8%(ほとんどない:5%、全くない:3%)という回答だった。
自身の成長を実感するタイミング、上位は「以前より難しい仕事をやり遂げた時」「困難を乗り越えた時」
現在、仕事を通じた成長実感が「頻繁にある」「時々ある」と回答した人に、「どのような時に自分自身の成長を感じますか?」と質問すると、「以前より難しい仕事をやり遂げた時」が53%、「困難を乗り越えた時」が51%、「目標を達成した時」「新しい知識やスキルを得られた時」が47%、となった。
男女別で見ると、男性は「困難を乗り越えた時」が53%でトップに、女性は「以前より難しい仕事をやり遂げた時」「新しい知識やスキルを得られた時」が同率54%でもっとも多かった。
実際に仕事を通じて成長を感じた具体的なエピソードは次のとおり。
<仕事を通じて成長を感じた具体的なエピソード>
- 営業職をしていた頃、取引先の企業から難度が高い案件を初めて成約することができ、成長を感じた。(20代男性) ・自ら考えた施策が数字として結果に表れた時。(20代男性)
- 経験のないプロジェクトかつ短納期の依頼をやり遂げた。スキルがなくても実現できる方法を考え工夫をし、達成したことで大きな成長を実感した。(30代女性)
- 今まで携わらなかった分野で対応できるようになったこと。(30代女性)
- クライアントと共に答えのない問題に向き合い、自分自身でプロジェクトリードしながらひとつの成果を生み出せた時に、大きな喜びと成長実感を得ることができた。(30代男性)
- 定期的にフィードバックをもらい、フィードバックされる内容がポジティブなものに変わったり、ネガティブなものでも内容が高度になっているのを実感したとき。(30代男性)
自身の成長を妨げていると感じるもの、トップは「身近にロールモデルがいない」
「現在の職場で、自身の成長を妨げていると感じるものはありますか?」と質問したところ、「身近にロールモデルがいない」がもっとも多く45%に。続いて、「年功序列の風土がある」が30%、「上司に相談しにくい」「職場で話し合う文化がない」が25%となった。
男女別では、「身近にロールモデルがいない」との回答は、男性が41%、女性が50%だった。女性のほうが身近なロールモデルを重視していることがわかった。続いて、「年功序列の風土がある」は男性が31%、女性が28%、「上司に相談しにくい」は男性が23%、女性が27%、「職場で話し合う文化がない」は男性が24%、女性が24%という回答だった。