総合人材サービスのパーソルグループで、ファシリティマネジメントのコンサルティング業務を手掛けるパーソルファシリティマネジメントは、はたらき方に望むことを探るため、20代~50代のオフィスワーカーを対象に調査を実施した(以下、調査結果の一部を抜粋)。
調査概要
- 目的:オフィス回帰が進むなか、はたらき方に対する本音を探るため
- 対象エリア:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府
- 対象年齢:20~50代のオフィスワーカー
- 調査期間:2023/9/15~2023/9/19
- 有効回答数:740サンプル
- 調査方法:インターネット調査
- 調査機関:パーソルファシリティマネジメント
50%以上が理想は「ハイブリッドワーク」と回答
現在の出社形態では「完全出社」が53%ともっとも多いものの、理想の出社形態で見ると「完全出社」を望む層は25%に半減。その一方で「週3~4日リモートワークで週1~2日出社」や「完全リモートワーク」を理想と挙げる人が増えている。このことから、約半数がはたらく場所を柔軟に選択できる「ハイブリッドワーク」を理想としていることがわかる。
自らはたらく場所を主体的に選択できないことが不満要因に
調査をとおして、約7割の人がはたらき方において現実と理想のギャップを感じていることがわかった。ギャップが生じている理由は「会社により出社形態が決められているから」が36%、「業務都合により出社形態が限定されているから」が24%、「上司やメンバーのはたらき方に合わせる必要があるから」が8%。出社形態が業務特性上限定的にならざるを得ない人を除き、会社から決められている人や周囲に合わせている人は、本来であればはたらく場所を自ら選択する余地があるにも関わらず自分の意志で決められていない。そのことが不満要因になっており、多くの人がはたらく場所を主体的に選びたいと思っていると言える。
はたらき方に望むことは、“はたらきやすさ=はたらく場所や時間の使い方を主体的に選び、仕事とプライベートの両立が図りやすいこと”
はたらき方に望むことを探るため、出社とリモートワークのメリット・デメリットを調査した。出社のメリットでは「業務上の確認や相談がすぐに行える」がトップ。次いで「仕事とプライベートのメリハリをつけやすい」「はたらく環境が整っている」が続く。デメリットとして上位に挙がったのは「通勤や移動に時間が取られる」「通勤によるストレスがかかる」「人間関係でのストレスがかかる」だった。一方で、リモートワークのメリットは「移動時間がなくなる」がもっとも多く、次いで「通勤によるストレスの減少」「自由な身なり・服装ではたらける」だった。デメリットは「運動不足になる」がトップだった。
リモートワークのメリットとして「生産性の向上が図れる」と回答した人のうち、その理由でもっとも多かったのは「個人ワークのスピードが向上した」となった。次いで「無駄な会議が減った」「プライベートや趣味の時間を確保できるようになった」が同率2位となった。また、「売上や成果、個人の成績が向上した」はもっとも低い結果となった。
リモートワークは労働を取り巻くストレス要因を解消し“はたらきやすさの向上”に寄与するものだとわかった。ワーカーがはたらき方に望むこととは、はたらく場所や時間の使い方を主体的に選び、仕事とプライベートの両立を図り、はたらきやすくすることであるとうかがえる。