HubSpotは、2022年度版サステナビリティーレポートを公開し、「気候変動アクションへの投資」「従業員とコミュニティーにおける平等性の実現」「グッドガバナンスの実践」という3本の主要な取り組みの進捗状況を発表した。
2021年、HubSpotは初版の2021年度版サステナビリティーレポートを公開。2006年の創業から2021年までにわたる同社のESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みの進捗状況を発表した。同レポート発表後にはESGディレクターを雇用し、有意義な変化を生み出すためのプログラムの基盤構築を加速してきた。
今回HubSpotが2022年度版サステナビリティーレポートで開示した内容は、SASB(サステナビリティー会計基準審議会)の勧告に準拠し、GRI(Global Reporting Initiative)、金融安定理事会のTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)、国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)および気候関連財務情報開示タスクフォース(SDGs)を参照して作成。ビジネスの持続可能な成長が見込まれる領域を同社が特定し、測定、管理できるようになっている。
2022年度版サステナビリティーレポート ハイライト
気候変動アクションへの投資
- 全オフィスにおいて、再生可能エネルギー100%を達成
- 自然エネルギー購入制度とEAC(エネルギー属性証明書)により、スコープ1と2のカーボンニュートラルを達成
- 2022年は4,500トンの排出量をオフセットし、輸送やリモートワークを要因とする2021年の排出量を相殺予定
従業員とコミュニティーにおける平等性の実現
- 多様性に関する取り組みを経営陣レベルで推進。経営幹部の女性は4人、管理職の過半数が女性
- BIPOC(黒人、先住民、有色人種)の従業員が37%
- 寄付、投資、従業員のボランティア活動を通じて、世界各地のコミュニティーに800万ドル以上を貢献
グッドガバナンスの実践
- すべての従業員に遵守を求める「Code of Use Good Judgment(適切な判断に関する規範)」と呼ばれる企業倫理行動規範に加え、コーポレートガバナンスとESG活動の指針となる「人権ポリシー」「取締役会の多様性ポリシー」「環境ポリシー」「サプライヤー行動規範」の主要ポリシーを採用
- 「取締役会の多様性ポリシー」に基づき、取締役会の多様性とグッドガバナンスの両立を実現。たとえば、取締役会の70%が女性およびまたは有色人種であること、LGBTQ+コミュニティのメンバーである独立取締役がいること、女性のみで構成されるESG委員会があること、10名からなる取締役会は7名の独立取締役と3名の執行取締役(CEOと2名の共同創業者を含む)で構成されており、実質的に独立取締役が過半数を占めることなど
- リモートワークへの移行に伴いセキュリティー対策を強化。プライバシーおよびセキュリティー部門への投資、多層防護戦略を実施
- HubSpotのデータプライバシー、セキュリティー、コントロールの詳細を確認できるセルフサービスツールをリリース
2022年の達成状況を踏まえた今後の注力領域
気候変動アクションへの投資
- ネットゼロ達成に向けたロードマップを作成し、SBTi(科学に基づく目標設定イニシアチブ)が規定する基準に沿った科学的根拠に基づく排出量削減目標にコミットする
HubSpotの従業員とコミュニティーにおける平等性の実現の実績
- 誰もが帰属意識を感じられる組織づくりをさらに進化させる。従業員の入社からいずれ迎える退職までのサイクルのあらゆる段階で、さまざまな個性や従業員の持つ背景に対してインクルーシブな環境の実現に力を注ぎ、とくにBIPOC人材の維持率向上と、年齢層の多様化の進展に注力する
- HubSpot Helpsの地域活動プログラムをスキルベースのボランティア活動にさらに焦点を当てるよう更新する。従業員のボランティア活動を通して社会に還元する機会と、個人が選んだ慈善団体に給与天引き寄付制度を利用して寄付を行う機会をHubSpotの従業員に提供する
グッドガバナンスの実践
- サプライヤー行動規範に基づいてHubSpotのサプライヤーとコミュニケーションを取り、連携する