リクルートマネジメントソリューションズは、事業現場の責任者361名を対象に「人・組織課題解決の支援ニーズに関する調査」を実施。担当事業領域の事業局面ごとに、現場の課題認識と人事部門や社外専門家など人事専門家からの支援ニーズを集計した。
現場の課題認識と人事専門家への支援ニーズ
現場の課題認識は、いずれの事業局面においても人材獲得、ミドルマネジメントの過重負担、中堅・若手・次世代リーダー育成が選択率上位に。
人事専門家への支援ニーズでは、人事部門に対して中途採用・要員計画の策定が、社外専門家に対して能力開発・中途採用・メンタルヘルス対策のほか組織内の人材マネジメント場面での支援が期待されている。
事業局面別でみる人事専門家への支援ニーズ
成長を重視する局面の事業では、人事部門で「管轄組織をまたぐ異動や配置の交渉・決定」(31.2%)、社外専門家で「メンバーの能力開発(Off-JT)」(25.8%)への支援ニーズが高い。
変革を要する局面の事業では、人事部門へ「メンバーの能力開発(Off-JT)」(39.6%)、「次世代リーダーの育成」(36.9%)、「中堅社員のモチベーション向上」(35.1%)と縦方向のマネジメントを強化する人材育成への期待が見られ、社外専門家へ「メンバーの能力開発(Off-JT)」(34.2%)に加えて「メンバーの能力開発(OJT)」(25.2%)へのニーズが高い特徴があった。
人事に求める専門性
人事への期待を、専門能力面からたずねた。
情報面ではいずれの事業局面でも「自社の戦略・ビジネスについての精通」「従業員個々人の情報についての精通」が多く選択され、「自社の戦略・ビジネスについての精通」は、とくに効率を重視する局面の事業において50.8%を占める結果となった。
知識・技術面では、「人事制度の設計や運用への精通」が共通の期待事項に挙げられた。「コーチング、カウンセリング、ファシリテーションなどの実践スキル」は、成長を重視する局面の事業・変革を要する局面の事業で3分の1以上が選択する結果に。そのほか、成長を重視する局面の事業では「リーダーシップや人の心理に関する専門知識」「英語などの語学力・異文化マネジメントの知識」へ、変革を要する局面の事業では「人事関連データを集計・分析するための統計解析に関する専門知識」への期待が見られた。