独立系ITコンサルティング・調査会社であるアイ・ティ・アール(以下、ITR)は、国内のウェブ会議市場規模推移および予測を発表する。
ウェブ会議市場の2020年度の売上金額は257億円、前年度比130.7%増と2倍強の市場規模となった。上位ベンダーの伸びが市場拡大に寄与したが、なかでもトップベンダーの大きな躍進が影響した。
2020年からのコロナ禍によって在宅勤務が急速に広がり、テレワーク環境下での従業員間、あるいは取引先企業とのコミュニケーション・コラボレーション手段のひとつとしてウェブ会議の導入が急拡大。今後、コロナ禍が収束したあとも、一定数の企業では在宅勤務の定着が予想されるほか、勤務場所にかかわらず打ち合わせなどでウェブ会議の活用が引き続き期待できるため、伸びは鈍化するものの市場の成長が見込まれる。また、昨今では、ウェビナーやオンラインイベントなどオンラインによる不特定多数への情報発信を目的に活用される場面が増加しており、従来の社内外の会議を目的としたウェブ会議需要の鈍化をカバーしつつある。
これらのことから、同市場のCAGR(2020~2025年度)は13.2%を予測している。

調査概要
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:コラボレーション市場2021』に詳細を掲載している。同レポートには、コラボレーション・スイート市場、コンテンツ・コラボレーション市場(ECM/文書管理市場およびオンラインファイル共有市場)、ユーザー間ファイル転送市場、ウェブ会議市場の、国内全41ベンダーへの調査に基づいた2019~2020年度売上げ実績および2025年度までの売上げ予測を掲載している。