帝国データバンクは、3月を決算月とする上場企業の中から2021年3月期の業績修正を公表した企業をピックアップ(2021年2月28日現在)し、2020年3月期の業績発表資料(決算短信)に記載された2021年3月期の年売上高予想とその後発表された業績修正資料(適時開示、決算短信)に記載された年売上高(修正予想)を比較し調査した。年売上高が増加した場合は「上方修正」、減少した場合は「下方修正」とカウントし、発表時期や市場別・業種別で調査。
調査結果
業績修正企業動向
- 2021年3月期決算(通期)の業績修正を発表した上場企業は、2021年2月28日までに802社。そのうち上方修正(年売上高増加)が604社、下方修正(年売上高減少)が198社
- 802社が業績修正を発表したのは計978回となり、月別では2021年2月(394回)が最多
- 市場別では「東証1部」(525社)、業種別では「製造業」(389社)が最多
- 上方修正が75.3%を占め、月別では394回の2月が最多
発表月別推移
2021年2月末時点で2021年3月期決算(通期)の業績修正(年売上高の修正)を公表した上場企業は802社となり、そのうちの75.3%にあたる604社が「上方修正」で、24.7%にあたる198社が「下方修正」であった。
802社の中に業績修正を複数回行った企業は183社あり、802社が発表した業績修正は計978回で、月別に見ていくと、もっとも多かったのは「2021年2月」で394回。同394回分のうち、上方修正は313件と79.4%を占めた。
「製造業」が全体の48.5%を占める
市場別に社数を参照すると「東証1部」が525社(構成比65.5%)、「ジャスダック」が119社(構成比14.8%)、「東証2部」が98社(構成比12.2%)「東証マザーズ」が37社(構成比同4.6%)という結果に。業種別で参照すると、もっとも多かったのは389社の「製造業」で、全体の48.5%であった。「その他」を除くと、次いで「卸売業」が91社、「サービス業」が81社と続いた。なお、上方修正の比率が高かったのは「製造業」で、業績修正の79.9%が「上方修正」であった。「その他」を除くと、次いで「サービス業」が74.1%、「卸売業」が73.6%と続いた。