企業の生産性向上支援、コンサルティング事業を行うINTLOOPは、「企業のデジタルトランスフォーメーションへの新型コロナウイルス感染症の影響調査」を実施した。INTLOOPのサービスに契約している企業を対象にしており、有効回答数は81件の調査結果である。
コロナ禍でも多くの企業ではDX推進の予算・計画に大きな影響なし リモートワーク導入が加速した企業も
今回の調査の中で、「デジタルトランスフォーメーションの実施の有無」を聞いたところ、44.4%が「実施している」と回答した。
「DX推進計画へのコロナ禍の影響の有無」を聞いたところ、67%が「計画の変更は特にない」と回答、「計画を早めた」という回答も5%あった。一方で「計画を遅らせた」という回答が15%、「見通しが立たない」という回答も8%あった。今回のコロナ禍の影響を受けてDX推進が難しくなった企業と、影響を受けずにデジタル技術を活用した全社改革、業務改革を進められている企業との差が明確に分かれている現状が明らかになった。
また、上記の質問で「予定外に導入したものがある」と回答した企業は5%に。予定外に導入した設備についてたずねたところ、オンライン会議システムや通信設備、会社から貸与している端末の通信容量の増加など、リモートワークに不可欠な設備を導入した企業が多く、新型コロナウイルスの影響を受けてリモートワークへ導入を加速させた企業も一定数いることがわかった。
また、企業の「新型コロナウイルスの情報システム部門の予算への影響」についてたずねたところ、「特に影響はない」と答えた企業がもっとも多く、73.4%が「影響がない」と回答した。昨今の状況下でも「予算が増加した」という企業も7.6%存在している一方で、「予算が1~2割減少した」企業が13.9%、「予算が3~5割減少した」企業も3.8%の回答があった。情報システム部門の予算への影響も企業によって対応の差がはっきりと分かれていることがデータによって判明した。
企業の投資も7割が「コロナ禍以前と同水準」で実施 一方で「人材採用」減らした企業も
最後に、「企業の投資への新型コロナウイルスの影響の有無」について聞いたところ、「投資状況はコロナ禍以前と変わらない」と回答した企業がもっとも多く72.8%という結果に。投資を減らした企業も19.8%おり、投資を減らした領域としては「人材採用領域」がもっとも多く55%となり、次いで「新規事業」と「マーケティング(広告宣伝費含む)」がともに25%、「M&A、出資」が15%という回答となった。
調査概要
- タイトル :企業のデジタルトラスフォーメーションへの新型コロナウイルス感染症の影響調査
- 対象:INTLOOPのサービスに契約している企業
- 期間:2020年5月19日(火)~2020年6月12日(金)
- 方法:アンケートフォームを使用したオンライン調査
- 有効回答数:81件
- 実施機関:INTLOOP株式会社