三谷産業は、2019年2月よりテレワークを制度化、新型コロナウイルス感染拡大の抑制のため1月末よりテレワークを推奨し始め、現在では全社を挙げてテレワークに取り組んでいる。各拠点(東京、金沢、富山、福井、名古屋、大阪、広島ほか)に勤務する社員を対象に、恒常的なテレワーク(在宅勤務)状況に関するアンケートを実施、8割近くの社員(390人)から回答を得た結果をまとめ、発表した。
「現状の自身のテレワークにおける総合的な満足度」については、「非常に満足」および「やや満足」と回答した人数(124人、32%)が、「非常に不満」および「やや不満」(94人、24%)を上回った。「コミュニケーションのあり方、これまでの仕事の仕方を見直す良い機会だと思う」とのコメントや「『チャットシステムを事前に導入していたことが良かった」とのコメントが見られた。
「原則テレワークの状況が続く中での仕事の生産性」については、「あまり変わらない」が41%(159人)と最多となり、次いで「やや下がっている」との回答が38%(150人)となった。「やや高まっている」は9%(36人)に留まった。
「テレワークで不便を感じること」を尋ねたところ、「チーム内で作業負担のばらつきがある」(31%)、「他部署の人と接点がなくなった」(31%)、「勤務時間の管理が難しい」(22%)と続いた。「その他」の回答の多くは「通信環境の問題」が挙がった。
「原則テレワークの状況が続く中での仕事の生産性」と「現状の自身のテレワークにおける総合的な満足度」の関係を見ると、生産性が「非常に高まっている」「やや高まっている」と回答した人は全体的に「非常に満足」「やや満足」という回答が多数となった。
一方で生産性が「やや下がっている」「非常に下がっている」と回答した人は反対に「やや不満」「非常に不満」という回答の割合が大きくなっている。
調査元では、社員がモチベーション高く仕事ができるためには、生産性の高まる環境や仕事の仕組みを構築することが重要と考察している。
「テレワークで良かったと感じること」を尋ねたところ、「ウイルス感染に対する不安が減る」との回答が最多となった(75%、291人)。次に「満員電車等の通勤のストレスがなくなる」「睡眠時間が増える」「静かな環境で業務に集中しやすい」との回答が続いた。
「テレワークによりコミュニケーションに不都合はありますか?」を尋ねたところ、「非常に不都合」と「不都合」を合わせて72%がコミュニケーションに不都合があると回答。
不都合を感じる要因を尋ねたところ、「通信環境が悪いときがある」(69%)が群を抜いており、次いで「姿が見えず声掛けがしづらい」(46%)、「画面/紙書類/ホワイトボードなどを見ながらの話がしづらい」(31%)が続いた。
チームワークに役立っているツールを尋ねると、ほとんどの社員(95%)が「社内チャット」を挙げ、「Web会議システム」も55%と半数以上となった。
「ツールを活用しながら通常勤務時より多く会話や接点を持つように心がけている」「冷たい印象にならないように文面に気を遣っている」「部署の中で毎朝Web会議を用いて顔を見ながらコミュニケーションしている」「意識的にくだけた話題も取り入れている」といったコメントが見られ、環境面で不都合があるからこそ、積極的にツールを活用して密なコミュニケーションをとろうとする努力が読み取れるとのこと。
本調査は、三谷産業に所属する東京、金沢、富山、福井、名古屋、大阪、広島ほかの社員390人を対象に、2020年4月14日(火)~4月16日(木)にインターネットリサーチで行った。