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SalesZine Day 2026 Winter

2026年1月27日(火)13時~18時40分

エンタープライズセールス事例

レバレジーズが描く「日本一」への道 AIロープレ大会が育むエンタープライズセールスに挑戦する組織文化

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AIをフル活用したロープレ大会で“スター営業”を発掘

──エンタープライズ推進室の取り組みとして、全社横断のロープレ大会を開催されました。この大会では、あえて実際の商材ではないサービスを提案する設定で開催されましたが、これはどのような意図があったのでしょうか。

中田 普段提案している商材をロープレのテーマに設定してしまうと、ドメイン知識の有無が成果を左右します。これは、真の営業力とは言えないと感じました。本当に強い営業とは、何を売っても成果を出せる人だと考えているからです。そのため、あえて人材サービスとは異なる商材を設定しました。

 これは、レバレジーズが多岐にわたる事業を展開していることとも関連します。「これしか売れない」人材ではなく、ポータブルな営業スキルを持つ人材は、事業部を横断したキャリア形成が可能になります。これは会社にとっても大きなメリットです。

 今回のロープレ大会は、まさにそうしたポータブルスキルを持ち、モデルケースとなる“スター営業”を発掘する場にもなりました。

──一次選考では、AIを活用したスコアリングを導入されていますね。

中田 ええ。人によるロープレ評価では、評価者である上司や先輩によって点数や指摘内容が異なり、評価にばらつきが生じ、不公平感につながりがちです。大会の士気にも関わるため、公平性を保ち、定量的に評価できる仕組みを求めていました。

 そこでAIによるスコアリングを導入したんです。実は、今回の提案の設定や資料もAIと壁打ちして作成しました。運営メンバーが私ともうひとりだけでも大会を成功させられたのは、AIをフル活用したおかげです。

──このロープレ大会において、吉村さんは見事優勝を勝ち取られました。SPIN話法や事前準備の素晴らしさが優勝の決め手となりましたが、これらのスキルは、日頃の営業活動の中でどのように習得されたのでしょうか。

吉村 日々行っていることは大きくふたつです。ひとつはインプットとアウトプットの両軸を行うこと。提案作成や商談というアウトプットだけでなく、書籍や動画コンテンツで体系的に学び、自分のPDCAサイクルにつなげています。

 もうひとつは、日々の営業活動の振り返りを徹底すること。新卒からほぼ毎日、自発的に日報を作成しています。目的意識を持って振り返り、それを活動に落とし込むことを意識しています。

レバレジーズ株式会社

海外事業本部 外国人人材紹介事業部 特定技能グループ

セールスチーム リーダー 吉村 夜空氏

──ロープレ大会でとくに意識したことは何ですか?

吉村 「商談したお客様にとって有意義な時間をつくる」ことです。自分の話したいことより、お客様の課題や現状をしっかりヒアリングすることに重点を置きました。

中田 その「顧客志向」が、ロープレ大会においてもっとも評価されたポイントだと思います。AI活用によってタスクは効率化できますが、セールスという仕事は、結局のところ人間力に帰結します。AIにはできないこと──つまり、お客様が驚くくらい徹底的に調べ上げる姿勢や、常にお客様のために熱量を持てるかどうか。こうした人間力が、最終的に成果を左右する部分であり、私たちが社内に伝えていきたい真の営業の価値なのです。

「型」だけでは変わらない 変革を受け入れる土壌を創る

──社内ロープレ大会をはじめとする取り組みを経て、レバレジーズのエンタープライズセールスの現在地を教えてください。レバレジーズならではのエンタープライズセールスの「型」も見えてきたのでしょうか。

中田  正直にお話しすると、「型」づくりは、まだこれからが本番です。この1年間は、「型」を受け入れ、実行する土壌となるマインドセットの変革に注力してきました。「型」だけを現場に導入しても、それを受け入れる文化が根付いていなければ意味がないと考えているからです。

 もちろん、相談があれば個別のノウハウを考える手伝いはしますが、まずは「エンタープライズセールス」という考え方そのものを理解してもらうことが、この1年の最大の目標でした。

──吉村さんは、現場の空気の変化を感じますか?

吉村 感じますね。とくに今回開催された社内ロープレ大会は、私を含め役職者も決勝に参加したことで、後輩たちが先輩たちの純粋な営業力を間近で見る良い機会になったと感じています。これは、彼らが自身のキャリアを具体的にイメージするうえで、非常に有益だったと思います。

中田 私の役割は「成長の場を提供し続けること」なので、現場の具体的なムーブメントは把握しにくい部分があります。しかし今、この取り組みが着実に広がりを見せていると聞き、やってきて良かったと実感しています。トップダウンだけではなく、現場のメンバーが自発的に取り組む文化が生まれているのが嬉しいですね。

次のページ
「日本でいちばん営業が強い会社」へ レバレジーズが描く日本の未来

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://saleszine.jp/article/detail/7819 2025/12/23 07:00

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