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2025年1月28日(火)13:00~18:20

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今さら聞けない「セールス用語」インタビュー

「RevOps」は戦略と実行をつなぐ企業の“基礎” よくある誤解と本来の役割をエンハンプ川上氏が解説

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 営業に関する情報を“誰にでもわかりやすく”届けることを目指し、近年注目を集めている営業用語を「基本」から解説していく本連載。今回の用語は「RevOps(レベニューオペレーション)」だ。解説をお願いしたのは、『レベニューオペレーション(RevOps)の教科書 部門間のデータ連携を図り収益を最大化する米国発の新常識(MarkeZine BOOKS)』の著者であるエンハンプ 川上氏。RevOpsの定義とよくある誤解、今まさに日本の営業組織がRevOpsに取り組むべき理由についてうかがった。

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RevOpsとは何か よくある誤解と本来の役割

──RevOps(レベニューオペレーション)の定義を教えてください。

RevOpsとは、持続的な収益成長を実現するために「レベニュー組織」の協業のプロセスを強化して、戦略・戦術面で生産性を上げていく方法論および組織・役割のことです。測定・実行・再現を可能にする高度な戦略的アプローチです。

RevOpsによってGo-To-Market戦略と実行をつなぎ合わせ、組織の生産性とパフォーマンスを引き上げることで、持続的で一貫した顧客体験や事業成長の実現が期待できます。

エンハンプ株式会社 代表取締役 川上 エリカ氏
株式会社マルケト(現アドビ株式会社)でインサイドセールス部・ゼネラルビジネス営業部を統括し、企業の営業組織改革・プロセス改善・マーケティングオートメーションによるデジタルシフト、スタートアップにおけるテクノロジーを活用した組織構築を支援。株式会社みずほ銀行、株式会社リクルート及び外資系IT企業での10年超の法人営業経験、トップセールス・最優秀社員として国内外において多数の表彰実績を持つセールスモデル実践経験、マネジメントとしての事業成長牽引の経験を持つ。2022年エンハンプ株式会社を設立し代表取締役に就任、2022年11月にゼロワングロース株式会社取締役に就任。著書に『レベニューオペレーション(RevOps)の教科書 部門間のデータ連携を図り収益を最大化する米国発の新常識(MarkeZine BOOKS)』がある。

──「レベニュー組織」とは何でしょうか?

レベニュー組織とは、マーケティング、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスなど売上創出を期待される部門の総称と捉えてください。顧客接点を持って施策を実行し、直接的にレベニューを生み出す「フィールド部門」と、それらを支えるセールスオペレーションやマーケティングオペレーション、日本企業ではしばしば営業企画やマーケティング企画、販売企画が担うこともある「オペレーション部門」に分けられます。

レベニュー組織全体を統括する役割としてCRO(Chief Revenue Officer、チーフレベニューオフィサー)が存在し、その配下にRevOps、マーケティング、インサイドセールス、セールス、カスタマーサクセスがいます。欧米ではRevOpsがCROや事業責任者の“右腕”として戦略的な意思決定をサポートしており、「RevOpsが存在しない企業ではCROに就きたくない」と言われるほど重要な役割です。

──RevOpsに対する、よくある誤解はありますか。

“オペレーション”という言葉から“作業”を担う組織・役割と捉えられてしまうことが見受けられます。そういった認識から、安易に「まず組織をつくる」という発想に至ることもあるようです。

 たしかに、RevOpsにはシステム運用・管理といった業務も含まれます。しかし、本来の役割は戦略を策定・実現するための根幹を担うことであり、戦略的な意思決定を支えるプロセス設計やデータマネジメントこそが本質的な業務です。したがって、組織づくりやスキルセットの整理よりも、戦略やオペレーションモデルを優先的に確立しなければなりません。

また「RevOpsとはつまり『レベニュー組織の業務効率化』なのであれば、自社はすでに取り組んでいる」と言う方がいますが、ここでも注意が必要です。なぜならRevOpsは、必ずおさえておくべきポイントがいくつか存在するからです。

まず、RevOpsの基盤となる「Go-To-Market戦略」と、統合されたレベニュー組織・戦略でプロセスを標準化・最適化して非効率を排除する「レベニュープロセスマネジメント」。その上に「キャンペーンマネジメント」「フォーキャストマネジメント」「カスタマーマネジメント」があり、指標の達成のためのコミュニケーションリズムである枠組みとして「レベニューケイデンス」が設計されていなければなりません。

最低限これらの構成要素をすべて満たしていてこそ「RevOpsに取り組んでいる」と言えますが、そういった企業はまだ少ないですね。

次のページ
RevOpsに取り組むべき3つの理由と、「短期思考」の落とし穴

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この記事の著者

SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)

1992年生まれ。新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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