ビジネスにおける「コミュニティ」構築の可能性
BtoBでは比較的早い段階からコミュニティの重要性が語られていました。コミューンにも、BtoC/BtoBを問わずさまざまな企業から、カスタマーサクセスの目的でコミュニティ構築の相談が多く寄せられています。そんな中、今回セールスの観点からコミュニティに注目していただけることをとても嬉しく思っています。
そもそもビジネスにおけるコミュニティとは、顧客同士、あるいは企業側と顧客が交流する場所という意味合いで使われています。その役割は、顧客満足を起点として、企業活動のあらゆるアクションに顧客のちからを活かすことです。
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私たちは「カスタマーレッドグロース(Customer led growth、顧客起点経営)」という言葉を使っていますが、これは単に顧客満足度を向上させるだけでなく、企業の成長にもつなげていく考え方です。ものづくりの面では、営業やカスタマーサクセスが顧客から聞いた声をプロダクトにフィードバックして製品をつくるというのが一般的なフローですが、コミュニティを通じて顧客から直接的な生の声を聞くことで、よりニーズを把握しやすくなり、開発のスピードを向上させることが可能になります。
具体的な効果をいくつか挙げると、まず、カスタマーサクセスの担当者が顧客と1対1で対話する中では気づけない情報が出てくることはめずらしくありません。通常のカスタマーサクセス活動では、主にサービスの利用方法や今後の使い方について話し合うことが中心になります。しかし実際には担当者が把握している以上に、新しい使い方や、別の課題に展開できるような使い方をしているものです。
そこでコミュニティがあることで、カスタマーサクセス以外の社員も顧客の声を直接聞くことができる環境が生まれます。また、顧客同士での課題解決が促進されるだけでなく、カスタマーサクセス担当者間の情報共有も活性化します。このように、コミュニティを通じて情報が自然と共有される仕組みを構築することができるのです。