スキルアセスメントで成果検証 コロナ禍の課題に対応
山下 最後に、セールス・イネーブルメントを通じてどのような成果が確認できたか、またどのように検証されているのかについて、可能な範囲でうかがえればと思います。
島田 いちばんは事業成果です。昨年比で大きな成長を達成でき、継続もできていることが何よりの成果ですね。育成の視点では、スキルアセスメントによって個人も組織全体もきちんと伸びていることが数字に出てきています。
熊谷 具体的な数字はお伝えできませんが、受注や案件創出につながっています。人材育成の視点では、当社もスキルアセスメントを見ています。スキル別の達成度合いがプラスに転じているため、成果が見えてきていると思います。また今後は結果指標だけでなくプロセス指標でも分解し、スキルとの関係性などの分析を進めていく予定です。
田崎 Salesforceの継続的な成長を支えてきたセールス・イネーブルメントですが、あえて最近の課題という点でお話しします。コロナ禍でオンラインの活動では営業パーソンがお互いの様子が見えないという課題がありました。そのため現在は、できるだけオフィスでもトレーニングを行い、ほかの人のフィードバックを見る機会を増やそうとグローバルで取り組んでいます。Salesforceという比較的難しい製品を売るためにはどれぐらいのクオリティが求められるのか、その中で自分はどこのポジションにいるのか理解するには、ほかの人と比較できる環境も大事だと考えていて、ここは継続的な課題です。
育成成果の検証は、勉強会などに参加した人・していない人が案件の発掘や受注にどのくらい寄与したかをダッシュボードで観察しています。またナレッジマネジメントへのアクセス数と達成率の比較なども検証しています。
イネーブルメント成功のカギは継続 詳しくは書籍で
セミナー参加者からの質問にも答えながら、自社のセールス・イネーブルメントの実態を語った3社。最後に山下氏は「継続は重要な取り組みだと思います。今回の書籍が、皆さんの会社におけるセールス・イネーブルメントの導入や進化のきっかけになれば幸いです」と語り、セミナーを締めくくった。
書籍『実践 セールス・イネーブルメント』では、「セールス・イネーブルメントとは何か」といった基本から、実践のためのノウハウを詳しく解説している。また、登壇した3社とユーザベースの事例に関してもより詳細に紹介されている。
2022年12月12日発売後、2日でAmazon各種ランキング(企業・経営部門、マーケティング・セールス一般部門、セールス・営業部門)で1位を獲得するなど、注目度の高い本書。ぜひお手にとってみてはいかがだろうか。
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