不動産業界のツール利用状況は? チャットツールは6割以上に浸透
まずは、次のデータをご覧ください。2021年に実施された不動産業界対象の「ツール導入意向」に関するアンケート結果です。
設問「各種ツールの利用意向を教えてください」(n=175)
不動産業界において、IT化がまったく進んでいないわけではないことがわかると思います。とくに、次の5種類のITツールに至っては、50%前後が導入済みと回答しています。
- チャットツール
- グループウェア
- ウェブ会議システム
- 勤怠管理システム
- オンラインストレージ
個人的な肌感とも、合致しました。社員の皆さんもプライベートではスマホでITサービスを日常的に使うわけで、ITに抵抗があるはずがありません。便利だと思えば、普通に使いこなしています。
問題は「具体的な業務領域に食い込むサービス」となると浸透しづらい点で、これが不動産業界のIT化へ、歯止めをかけてしまっているのです。
「具体的な業務領域に食い込むサービス」とは、業務のバリューチェーン、つまりコア業務である「顧客接点」や「顧客情報管理」などの部分をIT化するサービスです。
次のページから、不動産業界でITが浸透しづらい3つの理由、そしてそれを乗り越えてツールの社内浸透を実現している企業の実践例を見ていきましょう。