セールスフォース・ドットコムは、湘南美容クリニックをはじめ多岐にわたる診療科目を扱うSBCメディカルグループがデジタルトランスフォーメーション(DX)のためにSalesforceのクラウドプラットフォームを採用したことを発表。今回の導入は、国内の医療機関として過去最大規模。
現在、全国90院以上で10以上の診療科目を展開しているSBCメディカルグループは、全国のドクター、カウンセラー、看護師、スタッフが一丸となり顧客のニーズに合わせた先進的な医療体験の提供により事業規模を大きく拡大してきた。一方で、カスタマー対応の標準化、効率化が課題となっており、顧客からの予約や問い合わせなどの情報の一元化が求められていた。
こうした背景のもと、中長期的なビジネス戦略に基づき、顧客満足度の一層の向上と売上の拡大を主たる目的に、IT基幹プラットフォームにSalesforceの採用を決定。今後、Salesforceを活用しながら、人材の最適化とカスタマ―サクセスを実現していくため、まずは2019年8月からデジタルマーケティングプラットフォームであるSalesforce Marketing Cloudの運用を開始し、以降順次、全社で展開していく。
今回の導入の責任者であるSBCメディカルグループ 情報戦略室 CIO 日髙裕成氏は次のようにコメント。
「SBCメディカルグループは、美容医療にとどまらず、歯科、眼科、婦人科、血管外科、薄毛治療から免疫療法によるがん治療まで幅広く先進医療に取り組んでおり、『世界一のクリニック』を目指すべく、2030年までのビジョンとしてグループ1,000院、病院100院、医学部・看護学部設立などを展開していきます。今回のSalesforce導入は、SBCメディカルグループ全体のビジョン実現に向けた投資戦略で中核となる重要な要素として位置づけており、ビジョン達成のためには必要不可欠と考えています」
Salesforce導入のポイント
・サービスプロセスを容易に構築できる広範囲な既存のサービスパーツ
すでに存在する医療に特化した専用システム基盤やオリジナルのシステム基盤の開発では追いつけないSBCグループの成長スピードに対し、Salesforce Success Cloudのビジネスアーキテクトサービスを利用することで、多岐にわたる診療科目に関する情報を横断的かつ一元的に管理できるシステムを1年という短期間で構築、導入、運用が可能となった。
・人材リソースの効率的な配置・分配
予約や問い合わせの対応業務に活用することで、人材の最適化、工数の効率化を図り、対面的なお客様対応に人材を集中させることでさらなるカスタマ―サクセスを実現する。
・ドクターと施術ルームの効率的なマッチング
予約調整の際、ドクターに合わせた予約を行うと顧客の待ち時間が増加してしまうなどの課題があった。さらに、施術内容によって対応できるドクターが異なるため施術予約の業務も受付スタッフに俗人化していた。Salesforceによって、施術ルームをフィールドエンジニアに見立て、必要な部材としてドクター、機材をマッチングすることで施術ルームの効率的な運用を実現する。
今回導入されたSalesforceのクラウドプラットフォーム群
- Salesforce Field Service Lightning
- Salesforce Success Cloud(ビジネスアーキテクト, プログラムアーキテクト)
- Salesforce Community Cloud
- Salesforce Marketing Cloud
- Salesforce Einstein Analytics
- Heroku