テイラーワークスは、提供する営業・コンサル支援AI「TAILOR WORKS」を、りそな銀行が導入したことを発表した。

背景
テイラーワークスは、2024年10月より営業・コンサル支援AI「TAILOR WORKS」を提供している。TAILOR WORKSは、AIを活用し顧客の事業リサーチから課題の推察、市場動向調査、提案作成までを支援する法人営業・コンサルティング担当者向けの業務支援SaaSである。
一方、りそな銀行では、従前より顧客である大手・中堅企業とスタートアップ企業とのビジネス共創を積極的に推進してきた。営業担当者は、既存顧客の課題調査、スタートアップ企業のサービスリサーチ、協業アイデアの企画、提案書作成といった複数の工程を経ながらビジネスマッチングを進めている。しかし、データベースや公開情報を確認しても顧客の課題を把握することは難しく、スタートアップのサービス内容もウェブサイトだけでは十分に理解できないため、どの企業同士を組み合わせるべきか判断すること自体が負担となっていた。
その結果、協業アイデアの創出においては担当者個人の知識や経験に依存しやすく、提案内容が属人的になりがちになった。また、情報整理から企画、提案書作成に至るまで時間と工数を要するため、スピーディーな価値提供が難しいという構造的な課題を抱えていた。
これらの課題解決に向けて、2025年1月からTAILOR WORKSを活用したPoC(※)を実施。その結果、1提案あたり99%の作業時間を削減することができ、複数部署でのトライアル検証を経て、本格導入に至った。
PoC段階では、主に二次情報からデータを取得し、リサーチや提案業務に活用。今回の本格導入では、りそな銀行が保有する企業との面談ログやヒアリングデータといった一次情報をTAILOR WORKSで解析し、顧客事業情報データベースに統合することで、りそな銀行独自のデータベースを構築する。これにより、これまで以上に顧客ニーズに踏み込んだ、精度のある提案が可能になる。
今後は複数の専門部署からさらに利用部署を広げ、組織全体のコンサルティング力の強化と活性化を図る。
※2025年4月30日 りそな銀行が「TAILOR WORKS」をPoC導入AI活用で顧客提案担当者のエンパワーメントと業務効率化を検証
りそな銀行 法人・プレミア戦略部 ベンチャー支援グループ 東大祐氏のコメント
りそな銀行では、「金融+で、未来をプラスに。」をグループパーパスとし、これまで培ってきた金融サービスの強みを活かしながら、金融の枠にとどまらず、新たな価値の創造を通じてこまりごとを解決していくことを目指しております。その一環として、ベンチャーデットをはじめとした、社会的意義のある事業に取り組むスタートアップ企業への支援に注力しております。
今般、りそな銀行はPoCを通じて、新たな事業共創を生み出すサポートの強化、スタートアップ企業の成長に寄与できるサービスであることを実感したため、本格導入いたしました。
今後とも、「TAILOR WORKS」を通して、お客さまの事業課題の把握やニーズの発掘を行い、その課題の解決に向けた提案を行ってまいります。
