組織内でのキャリアの選択肢、約7割がいまだ「広がっていない」と実感／月刊総務調査

　月刊総務は、全国の総務担当者を対象に、エンプロイーサクセスに関する調査を実施し、124名から回答を得た。

約半数の総務がエンプロイーサクセスを意識

　エンプロイーサクセスという言葉を知っているか質問したところ、55.6％が「言葉を聞いたことがない」と回答し、認知度は低い状況にあることが明らかになった（n=124）。

　総務としてエンプロイーサクセスを意識しているか質問したところ、53.2％が意識していると回答した（n=124）。

エンプロイーサクセスを推進しているのは約3割

　エンプロイーサクセスを推進しているか質問したところ、推進していると回答したのは34.7％にとどまった（n=124）。

エンプロイーサクセス推進の目的は「離職率の低下」「エンゲージメントの向上」「優秀な人材の確保」など

　エンプロイーサクセスを推進する理由を質問したところ、「離職率の低下」が79.1％でもっとも多く、次いで「エンゲージメントの向上」が69.8％、「優秀な人材の確保」が60.5％となった（n=43/エンプロイーサクセスを推進している企業）。

実施施策と効果があった施策ともに「福利厚生の充実」がもっとも多い

　エンプロイーサクセス推進のために行っている施策について質問したところ、「福利厚生の充実」が72.1％でもっとも多く、次いで「職場環境の整備」が69.8％、「健康管理支援」と「ワーク・ライフ・バランスの推進」がともに62.8％となった。

　また、実際に効果があった施策を質問したところ、「福利厚生の充実」が51.2％でもっとも多く、次いで「ワーク・ライフ・バランスの推進」が41.9％、「職場環境の整備」と「資格取得支援」がともに37.2％となった（n=43/エンプロイーサクセスを推進している企業）。

エンプロイーサクセス推進の課題は「施策の効果測定の難しさ」がもっとも多い

　エンプロイーサクセス推進における課題を質問したところ、「施策の効果測定の難しさ」が60.5％でもっとも多く、次いで「管理職の理解不足」が41.9％、「リソースの不足」が34.9％となった（n=43/エンプロイーサクセスを推進している企業）。

成長を実感するために効果的な取り組みは「職場環境の整備」「多様なキャリアパスの準備」「定期的なフィードバック」など

　従業員が成長を実感するために効果的な取り組みについて質問したところ、「職場環境の整備」が51.6％でもっとも多く、次いで「多様なキャリアパスの準備」と「定期的なフィードバック」がともに50％、「キャリア開発プログラム」が45.2％となった（n=124）。

組織内でのキャリアの選択肢が広がったと感じるのは約3割

　この数年で組織内でのキャリアの選択肢が広がったと感じるか質問したところ、約7割がキャリアの選択肢が広がっていないと考えていることが明らかになった（n=124）。

自律的な組織を実現するための取り組みは「社内コミュニケーションの促進」がもっとも多い

　自律的な組織を実現するために会社として取り組んでいることについて質問したところ、「社内コミュニケーションの促進」が52.4％でもっとも多く、次いで「フィードバックを重視する評価制度」が22.6％、「各部署の意思決定権の拡大」が20.2％となった。一方、「取り組みをしていない」と回答した企業は28.2％に上った（n=124）。